がいいんえん
外陰炎
外陰(性器の外側の部分)に炎症が起きた状態
3人の医師がチェック 82回の改訂 最終更新: 2022.03.30

外陰炎の基礎知識

POINT 外陰炎とは

外陰(性器の外側の部分)に炎症が起こった状態のことです。下着の擦れや、月経血の影響、怪我などさまざまなものが原因になります。かゆみや痛み、腫れなどが主な症状で、かゆみや痛みに対して抗ヒスタミン薬やステロイド薬が含まれた軟膏やクリームが使われます。また、感染がある場合は、病原体に応じた治療薬(抗菌薬や抗真菌薬)が使われます。外陰炎が心配な人は産婦人科を受診してください。

外陰炎について

  • 外陰(性器の外側の部分)に炎症が起きた状態
  • 主な原因
    • 薬物などの化学物質の刺激
    • 下着の擦れや蒸れ
    • おりものや月経血(生理)の刺激
    • 外傷
    • 外陰部の洗いすぎ
    • 細菌真菌カンジダなど)の感染
  • 主な分類(詳細はそれぞれの疾患を参照)

外陰炎の症状

  • 外陰部のかゆみ、痛み
  • 外陰部が赤くなる、腫れる
  • 皮膚や粘膜が白っぽくなる

外陰炎の検査・診断

  • 特別な検査は行わず、診察、問診、経過から診断される
  • 細菌検査外陰や腟からの分泌物(おりものなど)の病原体の有無を調べる
  • 腟炎合併している場合も多い
  • 膣炎も合併した時に出やすい症状
    • おりものが多い
    • おりものに血が混じる
    • 腟の中にもかゆみがある
    • 性交時に腟が痛む

外陰炎の治療法

  • かゆみに対する治療
    • ヒスタミン薬、ステロイド薬を含む軟膏やクリームを塗る
  • 感染がある場合、病原体に応じて治療する
    • トリコモナスに対してメトロニダゾール
    • カンジダに対して抗真菌
    • ヘルペス属ウイルスに対して抗ヘルペス薬
    • 淋菌に対してセフトリアキソン
    • クラミジアに対してレボフロキサシン   など
  • 萎縮性腟炎をともなう場合などに、エストロゲン製剤を使うことがある
  • 予防のために気をつけること
    • 普段から外陰部を清潔にしておく
    • ナプキンやおりものシートはこまめに交換する
    • 2~3日してもかゆみが治まらない場合は、病院を受診する
    • しつこいかゆみが続く場合、他の病気も考えられるので病院へ行く

外陰炎が含まれる病気

外陰炎のタグ

からだ

外陰炎に関わるからだの部位