きんじょうそくにくしょう
菌状息肉症
悪性リンパ腫の一種で皮膚に病変をつくる。
6人の医師がチェック 89回の改訂 最終更新: 2018.11.12

菌状息肉症の基礎知識

POINT 菌状息肉症とは

血液のがんの1つである悪性リンパ腫が皮膚にできる珍しい(10万人に1人程度)病気です。Tリンパ球が腫瘍化して起こると考えられており、進行すると皮膚以外の臓器(リンパ節や肝臓、肺)に転移することがあります。身体のいろいろな部分に湿疹のような皮膚の病変やざらざらとした皮膚の病変が初期にみられます。進行すると病気の部分の皮膚が厚くなったり固くなったりします。がんが疑われる皮膚の一部分を切り取ってがんの有無を調べることで診断を確定され、病気の広がりを調べる検査としてCT検査やMRI検査が行われます。治療は手術ではなく抗がん剤を中心とした薬物療法や放射線治療です。菌状息肉腫は皮膚科と血液内科が協力して診療が行われます。

菌状息肉症について

  • 悪性リンパ腫の一種で皮膚に病変をつくる病気
    • リンパ球の中でも、T細胞ががん化しておこる
  • 進行すると、リンパ節、肝臓、肺などへ広がる
  • 年間で人口10万人あたり1人未満のまれな病気
    • 皮膚のリンパ腫の中では頻度は高い

菌状息肉症の症状

  • 皮膚病変は数年から数十年近くかけてがん化することが多い
  • 初期の皮膚症状(紅斑期と呼ぶ)
    • 体のいろいろな部分に湿疹のような皮膚の病変ができる
    • 薄く赤みがかって、ざらざらとした皮膚病変
  • 中期(扁平浸潤期)
    • 皮膚の病変が徐々に厚みが増したり、硬くなったりしてくる
  • 末期(腫瘍期:悪性度が強くなる時期)
    • 赤みのある硬い部分(結節)ができたり、腫瘍や潰瘍が皮膚にできる
    • 潰瘍のできた部位はバリア機能が弱くなってしまうので、感染が起こりやすくなってしまう
  • これ以外に、紅斑期の前にうろこ状の後半を認めることがある
    • 数カ月から数年紅斑が出現する
  • 成人T細胞白血病・リンパ腫に合併することがある

菌状息肉症の検査・診断

  • 組織診:皮膚の一部を切り取ってがんに有無を調べる
  • 画像検査:がんの広がりや大きさを調べる
    • CT検査
    • PET検査
  • 湿疹乾癬と似ていることがあるので。顕微鏡で検査してこれらを区別することが重要

菌状息肉症の治療法

  • 病変が皮膚に限られている場合
    • 化学療法抗がん剤など)
    • 光線療法
    • インターフェロン
    • 放射線療法
    • 薬物治療(ステロイドなど) など
  • 病期によって治療を組み合わせながら実施する
  • 病期が進行している場合
    • 化学療法+放射線治療で治療を行うことが多い
    • 場合によって骨髄移植も検討される
  • 皮膚に症状が出るが、血液のがんであるため手術療法では治療できない

菌状息肉症が含まれる病気

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