肝のう胞の症状について:ほとんどが無症状
肝のう胞は肝臓にできる袋状の
目次
1. 肝のう胞があってもほとんど無症状
肝のう胞のある人のほとんどは症状を感じません。症状がある肝のう胞では、
2. 細菌に感染した肝のう胞の症状:発熱など
まれですが、肝のう胞に感染が起こることがあります。たとえば、
3. エキノコックス症による肝のう胞の症状
エキノコックスという寄生虫が体内に入り、肝臓に感染すると肝のう胞ができます。エキノコックスが寄生しているキツネやイヌの糞が口に入ることで感染します。日本では主に北海道でみられます。
感染しても5-15年は自覚症状が出ないため、検査をしないと気づかぬうちに肝臓にのう胞ができてしまします。この肝のう胞が次第に巨大化して、発熱や腹痛などの症状が生じるようになります。エキノコックス症は早期に発見しないと治療が難しくなることがあるので、症状がないからといって見過ごせない病気です。
4. 巨大肝のう胞の症状:腹部の圧迫感
肝のう胞の大きさは、数mm程度から20cmを超えるものまでさまざまです。肝のう胞がどれくらい大きいと症状が出るのかは一概にはいえませんが、巨大な肝のう胞の人は腹部圧迫感や腹痛、食欲不振などの症状を感じることがあります。
5. 出血性肝のう胞の人の症状:ふらつき
ごくまれなことではありますが、肝のう胞の内部から出血することがあります。出血量が多くなると血液が不足して、ふらついて倒れそうになったり、低血圧状態(
6. 多発性肝のう胞の症状
肝のう胞がたくさんある人の中には、腎臓にものう胞がたくさんできる「常
参考文献
・Bakoyiannis A et al. : Rare cystic lesions:A diagnostic and managing challenge.World G Gastroenterol.2013 19(43):7603-7619.
・丸山彰一/監, 「エビデンスに基づく多発性嚢胞腎(PKD)