むひしょうこうぐん
無脾症候群
生まれつき、脾臓がない状態。先天性心疾患を併発することが多い
7人の医師がチェック 101回の改訂 最終更新: 2019.10.07

無脾症候群の基礎知識

POINT 無脾症候群とは

生まれつき脾臓という臓器がない病気です。脾臓がないことで免疫力(特に液性免疫)が低下しており感染にかかりやすいことが分かっています。主な症状は、感染症にかかりやすいことですが、先天性心疾患を合併することがあり、この場合には心不全やチアノーゼを起こします。 CT検査あるいはエコー検査で脾臓がないことを確認して診断となります。合併症があった場合はそれに対する治療を行います。無脾症候群が心配な人や治療したい人は、小児科や循環器内科、感染症内科を受診して下さい。

無脾症候群について

  • 生まれつき、脾臓がないこと
  • 発生頻度は1-2万人に1人
  • 50-90%は以下の先天性(生まれつきの)心疾患を合併する
  • 多くは原因不明であるが、遺伝子が関わっていると考えられている

無脾症候群の症状

  • 脾臓がないことで、免疫が弱く感染しやすくなる
  • 合併する先天性心疾患によりチアノーゼ心不全、哺乳不良などが起こる

無脾症候群の検査・診断

  • 心臓の動きや大きさ、脾臓の有無などを調べる
    • 心電図
    • 心臓超音波検査
    • レントゲン写真(X線写真)
    • CT検査
    • MRI検査
  • 必要に応じて心臓カテーテル検査でより詳しい検査を行う

無脾症候群の治療法

  • 主に合併している心臓の病気に対する治療が行われる
    • 心不全チアノーゼに対する内科的治療や形態異常に対する手術など
  • 細菌感染に対してワクチン接種を行う必要があるので小児科医あるいは感染症内科医に相談することが望ましい

無脾症候群のタグ

無脾症候群に関わるからだの部位