がんかていこっせつ
眼窩底骨折
眼窩(眼球を取り囲んでいる頭蓋骨の部分)の下の部分の骨折。スポーツや事故なで、強い衝撃が加わると起こる。
9人の医師がチェック 90回の改訂 最終更新: 2017.12.06

Beta 眼窩底骨折のQ&A

    眼窩底骨折の原因、メカニズムについて教えて下さい。

    目に直接強い力がかかった時に、眼球が簡単に潰れないように、眼窩の骨は内側と下側が非常に薄く弱い構造をしています。眼球が強く圧迫されるとその弱い骨が圧力により破綻し、骨に穴が空いた状態となります。目の下の骨に前方より強い力がかかり、眼窩の下側の骨が骨折することもあります。 転倒して目周りをぶつけたり、殴られたりして起こることが多いです。

    眼窩底骨折では、どんな症状がでるのですか?

    物が二重に見える、結膜がむくむ、目の周囲に内出血が出る、眼球が陥没する、頬~上口唇にかけてしびれるなどの症状が出ます。内出血は反対の目の周りまで広がることがあります。

    わずかな骨折である場合何も症状が出ないこともあります。また受傷直後は腫れているために症状がはっきりしないことがあり、数日後より症状が出ることもあります。

    眼窩底骨折の、その他の症状について教えて下さい。

    小児の骨折では、穴が空くのではなく線状の骨折となることがあります。その場合骨折線に目の周りの筋肉が強く挟み込まれる事があり、悪心・嘔吐などの症状が出ることがあります。

    そのような症状が出た場合は挟み込まれた筋肉が壊死してしまうと回復できなくなりますので、緊急で手術が必要です。

    眼窩底骨折は、どのように診断するのですか?

    物が二重に見える、頬にしびれがあるなどの症状がある場合に、眼窩骨折を疑います。CTを撮影することにより診断は容易にできます。レントゲンでは診断が難しいです。

    眼窩底骨折の、その他の検査について教えて下さい。

    眼球周りの筋肉の状態を評価するために、MRIの撮影を行うことがあります。 眼球の運動の状態を評価するために、視野検査などを行うことがあります。Hess試験(眼の動きに問題がないかみる検査)や両眼単一視野検査を行います。

    眼窩底骨折と診断が紛らわしい病気はありますか?

    眼窩骨折以外の骨折を合併していることがあります。頬骨骨折、鼻骨骨折、鼻篩骨骨折、前頭骨骨折など他の顔面骨骨折を合併している場合は治療が変わってきます。

    眼窩底骨折の治療法について教えて下さい。

    見え方やしびれなどの症状がない場合は手術の対象にはなりませんので、経過観察となります。見え方やしびれ、眼球の陥没などがめだつ場合は手術による治療が必要となります。

    眼窩底骨折の手術ついて教えて下さい。

    骨折が下側の骨(眼窩底骨折)の場合には、下のまぶたの際、もしくは下の瞼の内側の結膜を切開し、眼窩底に空いた穴をチタン製のメッシュプレートや吸収性のメッシュプレートもしくは腰や頭、顔、足などの骨から採取した自家骨を移植して塞ぎます。内側の骨折の場合には目頭のあたりを切開し、同様に塞ぎます。骨折の状態によっては鼻の中から内視鏡を使用して治療を行うこともあります。

    骨の欠損のない線状の骨折の場合には咬んでいる筋肉を外す手術になります。

    眼窩底骨折では入院が必要ですか?通院はどの程度必要ですか?

    全身麻酔が必要な手術になりますので、入院が必要です。通常1週間ほどです。

    眼窩底骨折に関して、日常生活で気をつけるべき点について教えて下さい。

    手術は受傷後直後ではなく、腫れがひくのを1,2週間ほど待って手術をすることが多いです。その間は、目を強く抑えたり、鼻を強くかんだりしてはいけません。

    眼窩底骨折は、完治する病気ですか?あるいは、治っても後遺症の残る病気ですか?

    しびれは手術後すぐに治らないことがあります。神経の損傷された程度によるのですが、改善までに数ヶ月かかることもあります。通常はほぼ完全に戻ります。

    眼窩底骨折に関して、症状がなく、手術をしない場合はどうなるのでしょうか?

    通常は1ヶ月から2ヶ月程度でそのままの状態で治り、障害や変形はのこりません。

    眼窩底骨折の手術をせずにで、症状が残ってしまった場合の治療方法について教えて下さい。

    見え方、陥没に対しては受傷直後と同様の手術となりますが、結果は悪いです。陥没が高度の場合には別途脂肪などの移植が必要になることがあります。しびれは改善しなくなることがあります。


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