ぐんぱつずつう
群発頭痛
片側の目の窪みからこめかみにかけて、突き刺すような激しい痛みを伴う重い頭痛
11人の医師がチェック 135回の改訂 最終更新: 2017.12.06

Beta 群発頭痛のQ&A

    群発頭痛とは、どのような病気ですか?

    群発頭痛は、眼周囲から前頭部、側頭部にかけての激しい頭痛が特徴です。数週から数か月の間、頭痛が頻繁に集中して起こる(これを指して「群発する」と言います)ことも特徴です。この群発期の間は頭痛の回数が2日に1回から、多いと1日に8回ほどと増えますが、群発期が終わると頭痛の頻度が大きく減ります。

    群発頭痛は、どんな症状で発症するのですか?

    群発頭痛は、短時間の急激な頭痛に加え、副交感神経と呼ばれる神経が興奮することによって以下のような症状が出現します。

    • 眼が充血する
    • 涙が流れる
    • 鼻水が出る

    頭痛が際立って強いことと、上記のような顔面周囲の症状が出現することから、他の頭痛と比較して特徴的な病気であると言えます。

    群発頭痛は、どのように診断するのですか?

    群発頭痛は、画像検査や血液検査で診断ができる病気ではありません。もちろんこれらの検査も行うことがありますが、他の病気でないことを確かめるために行う検査だと理解していただければ良いでしょう。群発頭痛を診断する上で見られる特徴としては、

    • 一側性に重度~きわめて重度の頭痛が目のあたりや側頭部などにおこり、頭痛は15分から180分持続する
    • 眼が充血したり、涙が流れたりする
    • 鼻が詰まったり、鼻水が出たりする
    • まぶたがむくむ
    • 前頭部や顔面に汗をかく
    • 瞳孔が小さくなったり、眼が開きにくくなったりする
    • 痛みのために落ち着きがなく、興奮状態になる
    • 発作頻度は2日に1回から、多いと1日に8回ほどである

    といったものがあります。片頭痛の症状の特徴も参照してみてください。症状は大きく異なっており、群発頭痛に特徴的な症状が多いことがわかると思います。この病気の診断は比較的容易です。あまりに特徴的であるため、患者さん自身が診断をつけてくることが多い頭痛でもあります。
    また、他の頭痛と大きく異なる特徴として、片頭痛や緊張型頭痛では痛み止めが効くことが多いですが、群発頭痛では痛み止めの効果も薄いです。
    診断の上で気をつけるべき点は、稀に髄膜炎や緑内障発作などで群発頭痛と似たような症状が出ることがあるので、実はそういった病気が隠れていないかを注意深く疑う必要があります。
     

    群発頭痛の治療薬にはどのような種類がありますか?

    群発頭痛では、トリプタン製剤の皮下注射が勧められます。また、純酸素(100%酸素)の吸入も有効です。
    参考:「慢性頭痛の診療ガイドライン2013 日本神経学会、日本頭痛学会

    群発頭痛の発作時治療としては、上の2つが挙げられます。

    片頭痛でよく使われるトリプタン製剤は、群発頭痛にも用いられますが、内服ではなく皮下注射が勧められます。点鼻薬も効果があるかもしれません。

    純酸素吸入で注意が必要なことは、スポーツ用品店などで販売されている酸素スプレーは純酸素ではない(酸素の割合が高いが、他に窒素なども含まれている)ため、効果がないということです。医療機関を受診して100%酸素を吸入する必要があります。

    群発頭痛の原因、メカニズムについて教えて下さい。

    群発頭痛を含め、様々な頭痛の原因は未だ研究途中であり、詳細は分かっていません。
    群発頭痛については、脳の視床下部に異常が起こっているとする説、三叉神経や頭部血管に由来する頭痛だとする説、内頸動脈の血流が原因だとする説、三叉神経と副交感神経の関連が原因だとする説など様々な理論が研究されています。
    直接の原因以外では、アルコール、ヒスタミンまたはニトログリセリンを含む薬剤が原因で誘発されることが知られています。患者さんは群発頭痛の特徴を理解した上で、頭痛期(群発期)には飲酒を避けるのも一つの選択肢だと思われます。

    群発頭痛は薬で予防できるのですか?

    カルシウム拮抗薬、エルゴタミン製剤、リチウム、バルプロ酸など、多くの薬が予防療法に使われてはいますが、確立された治療法はありません。
    参考:「慢性頭痛の診療ガイドライン2013 日本神経学会、日本頭痛学会

    上記のように、ガイドラインでも「有効なことがある」という記載が多く、今ひとつ歯切れが悪いです。海外ではベラパミルというカルシウム拮抗薬(降圧薬の一種)が使われることがありますが、不整脈を合併することがあり気軽には使いにくい薬です。同じカルシウム拮抗薬でもロメリジンのほうが使いやすいでしょう。ただし、両方とも保険適用外であり、医療費が全額自己負担となってしまいます。

    群発頭痛は、どのくらいの頻度で起こる病気ですか?

    群発頭痛の有病率は10万人あたり56-401人程度で、片頭痛に比べその患者数はかなり少なめです。また、群発頭痛の発症年齢は通常20-40歳代と言われています
    男性においては女性の3-7倍多い病気です。
    参考:「慢性頭痛の診療ガイドライン2013 日本神経学会、日本頭痛学会

    有病率を見ていただければわかるように、片頭痛や緊張型頭痛と違って、群発頭痛は稀な病気といえます。患者さんの多くは若い男性に多いというイメージです。
    有名人ではダニエル・ラドクリフがこの病気に罹患していると公表しています。

    群発頭痛は繰り返す病気ですか?

    全体の4分の1ほどの患者さんは、1回の群発期のみで治まってしまいます。ただ、それ以外の患者さんは3年以内にまた群発期を経験してしまうことになるようです。

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