しつがいけんそんしょう
膝蓋腱損傷
膝のお皿(膝蓋骨)を支えている「膝蓋腱」という腱が切れること
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最終更新: 2022.03.11
膝蓋腱損傷の基礎知識
POINT 膝蓋腱損傷とは
膝のお皿(膝蓋骨)を支えている「膝蓋腱」が切れることです。スポーツや交通事故によって損傷が起こること多いです。膝蓋腱損傷が起こると痛みや、腫れ、骨のずれが起こります。膝蓋腱損傷が疑われる人にはレントゲン検査やCT検査、MRI検査が行われます。損傷の程度や患者さんの身体の状況から保存的治療または手術(切れた腱を縫い合わせる手術や他の腱を移植する手術)が行われます。膝蓋腱損傷を予防するには運動前のストレッチが有効なので、運動前には行うことをお勧めします。膝蓋腱損傷は整形外科で診療が行われるので、疑いがある場合はすみやかに受診してください。
膝蓋腱損傷について
- 膝のお皿(膝蓋骨)を支えている「膝蓋腱」という腱が切れること
- 強い力が膝に加わることで、膝蓋腱が切れてしまう
- 膝蓋腱は、脚気(かっけ)の検査で叩く部分であり、膝の「お皿」の下の部分
- 主な原因
- スポーツ(サッカー、ラグビー、バスケットボールなど)
- 交通事故
- 若年から中年の男性に起こることが多い
- 分類
- 部分断裂(腱の一部が切れた状態)
- 完全断裂(腱が完全に切れた状態)
膝蓋腱損傷の症状
- 膝の痛み:足をついたり、踏ん張ったりする時に現れる
- 膝の腫れ
- 膝蓋腱の部分が凹んだり、膝蓋骨(膝にある円板形の骨)が上にずれたりする
膝蓋腱損傷の検査・診断
- 画像検査:膝蓋腱損傷や一緒に骨折がないかなどを調べる
レントゲン 検査CT 検査MRI 検査:膝蓋腱そのものを調べることができる- ただし、症状から膝蓋腱損傷が明らかであれば、通常はMRIを撮影しないことが多い
膝蓋腱損傷の治療法
- 主な治療
保存療法 :膝のサポーターや膝専用の装具をつけて安静にする- 手術
- 膝蓋腱
縫合 術(切れた膝蓋腱を縫い合わせる手術) - 腱移植術(他の腱を膝蓋腱の代わりに移植する)
- 膝蓋腱再建術(人工の腱を膝蓋腱に縫い合わせる)
- 膝蓋腱
- リハビリテーション:保存療法、手術後に膝の動きを改善する
- 予防、再発予防方法
- スポーツを行う前後でストレッチを行う
- ストレッチの方法が適切でないと怪我しやすくなることもある
- 長期的な経過
- 腱移植術や膝蓋腱再建術の場合は、日常生活は問題なく行えるが、スポーツなどの激しい運動ができなくなることもある