しつがいけんそんしょう
膝蓋腱損傷
膝のお皿(膝蓋骨)を支えている「膝蓋腱」という腱が切れること
6人の医師がチェック 80回の改訂 最終更新: 2022.03.11

膝蓋腱損傷の基礎知識

POINT 膝蓋腱損傷とは

膝のお皿(膝蓋骨)を支えている「膝蓋腱」が切れることです。スポーツや交通事故によって損傷が起こること多いです。膝蓋腱損傷が起こると痛みや、腫れ、骨のずれが起こります。膝蓋腱損傷が疑われる人にはレントゲン検査やCT検査、MRI検査が行われます。損傷の程度や患者さんの身体の状況から保存的治療または手術(切れた腱を縫い合わせる手術や他の腱を移植する手術)が行われます。膝蓋腱損傷を予防するには運動前のストレッチが有効なので、運動前には行うことをお勧めします。膝蓋腱損傷は整形外科で診療が行われるので、疑いがある場合はすみやかに受診してください。

膝蓋腱損傷について

  • 膝のお皿(膝蓋骨)を支えている「膝蓋腱」という腱が切れること
    • 強い力が膝に加わることで、膝蓋腱が切れてしまう
    • 膝蓋腱は、脚気(かっけ)の検査で叩く部分であり、膝の「お皿」の下の部分
  • 主な原因
    • スポーツ(サッカー、ラグビー、バスケットボールなど)
    • 交通事故
  • 若年から中年の男性に起こることが多い
  • 分類
    • 部分断裂(腱の一部が切れた状態)
    • 完全断裂(腱が完全に切れた状態)

膝蓋腱損傷の症状

  • 膝の痛み:足をついたり、踏ん張ったりする時に現れる
  • 膝の腫れ
  • 膝蓋腱の部分が凹んだり、膝蓋骨(膝にある円板形の骨)が上にずれたりする

膝蓋腱損傷の検査・診断

  • 画像検査:膝蓋腱損傷や一緒に骨折がないかなどを調べる
    • レントゲン検査
    • CT検査
    • MRI検査:膝蓋腱そのものを調べることができる
      • ただし、症状から膝蓋腱損傷が明らかであれば、通常はMRIを撮影しないことが多い

膝蓋腱損傷の治療法

  • 主な治療
    • 保存療法:膝のサポーターや膝専用の装具をつけて安静にする
    • 手術
      • 膝蓋腱縫合術(切れた膝蓋腱を縫い合わせる手術)
      • 腱移植術(他の腱を膝蓋腱の代わりに移植する)
      • 膝蓋腱再建術(人工の腱を膝蓋腱に縫い合わせる)
    • リハビリテーション:保存療法、手術後に膝の動きを改善する
  • 予防、再発予防方法
    • スポーツを行う前後でストレッチを行う
    • ストレッチの方法が適切でないと怪我しやすくなることもある
  • 長期的な経過
    • 腱移植術や膝蓋腱再建術の場合は、日常生活は問題なく行えるが、スポーツなどの激しい運動ができなくなることもある

膝蓋腱損傷が含まれる病気

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