ED改善!833人の研究で得られた低強度体外衝撃波治療の成績

勃起障害(ED)の治療のひとつに、低強度体外衝撃波治療があります。これまでの研究でどの程度の結果が出ているかが調査され、勃起機能が25点満点で2点程度改善していたことが報告されました。
◆2015年までの研究を収集
低強度体外衝撃波治療は、体に傷をつけず体外から機械を使って衝撃波を与えることで、機能改善を図る治療法です。
ここで紹介する研究は、EDに対する低強度体外衝撃波治療について、過去にどのような研究結果が出ているかを調べてまとめたものです。
研究班は文献データベースを検索して、関係する研究論文を集めて評価しました。
◆国際勃起機能スコアが2点改善
調査により2005年から2015年の14件の研究が見つかり、その中で合計833人が対象となっていました。そのうちで解析に適したデータを統合すると次の結果が得られました。
メタアナリシスにより、低強度体外衝撃波治療が国際勃起機能スコア(平均差2.00、95%信頼区間0.99-3.00、P<0.0001)および勃起の硬さスケール(リスク差0.16、95%信頼区間0.04-0.29、P=0.01)を
有意 に改善できることが明らかになった。治療効果は少なくとも3か月持続した。
低強度体外衝撃波治療により、勃起機能に次の改善が得られ、少なくとも3か月の間効果が持続していたというデータが得られました。
- 国際勃起機能スコア(自己評価で1点から25点、21点以下だとEDの疑い)が2.00改善
- 勃起の硬さスケール(自己評価で0から4まで5段階)が0.16改善
EDに悩む男性とそのパートナーにとって、低強度体外衝撃波治療はより充実した性生活をもたらすかもしれません。
執筆者
Low-intensity Extracorporeal Shock Wave Treatment Improves Erectile Function: A Systematic Review and Meta-analysis.
Eur Urol. 2016 Jun 16 [Epub ahead of print]
[PMID: 27321373]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。