◆男性の食生活とED
研究班は、アメリカで行われた食習慣と健康についての長期追跡調査から、25,096人の男性についてのデータを利用して解析を行いました。質問票で聞き取られた食習慣と、自己申告によるEDの頻度の関係が検討されました。
◆果物で14%減
次の結果が得られました。
10年のフォローアップのうちに、35.6%が勃起不全の新規発症を報告した。
食品に基づいた解析では、アントシアニンとフラバノンの主な供給源である果物の摂取量が高いことは、勃起不全のリスクの14%減少と関連した(リスク比0.86、95%信頼区間0.79-0.92、P=0.002)。
調査期間の10年のうちに、対象者の35.6%に新たにEDが発症していました。フラボノイドの一種であるフラボン、フラバノン、アントシアニンの摂取量が多い人でEDが少ない傾向がありました。フラボノイドを多く含む食品についても調べたところ、果物を多く食べる男性では、少なく食べる男性に比べてEDが14%少なくなっていました。
EDは多くの男性に起こります。原因には動脈硬化のほか、心理的なもの、薬の副作用によるものなどがあります。果物を多く食べるように生活を変えることでEDを効果的に予防できるかは、この結果だけでは明らかとは言えませんが、ほかの病気の予防にもつながるバランスのよい生活は、EDにも有益な面があるのかもしれません。
執筆者
Dietary flavonoid intake and incidence of erectile dysfunction.
Am J Clin Nutr. 2016 Feb.
[PMID: 26762373]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。