◆トマトを食べた後の40人の血液を検査
研究チームは、健康な人40人を対象に調査しました。トマトの調理方法による心血管疾患への影響を調べるため、以下の4種類の調理方法と量を設定しました。
- 生のトマトを、体重1kgあたり7.0g
- トマトソースを、体重1kgあたり3.5g
- オリーブオイルで調理したトマトソースを、体重1kgあたり3.5g
- 砂糖水を、砂糖の量として体重1kgあたり0.25g
砂糖水は比較のために使われています。砂糖水の量は、ほかの3種類とほぼ同じカロリーになるように計算されています。
対象者40人に、この4種類の方法を別の日に1回ずつそれぞれ行ってもらい、食べる前と食後6時間後の血液を検査することで、心血管疾患への影響を比較しました。
心血管疾患への影響は、動脈硬化などに関係するいくつかの検査値を測定することで行いました。
◆オリーブオイルで調理したトマトは、コレステロールを減らした
調査の結果、砂糖水を飲んだ時と比較して、オリーブオイルで調理したトマトを食べることで、総コレステロール値は、9.03mg/dl低下しました。生のトマトでは6.53mg/dl、普通のトマトソースでは8.49mg/dlの低下でした。
つまりこの研究から、生のトマト、トマトソース、またはオリーブオイルで調理したトマトソースを食べたときに、総コレステロール値が低下することが示唆されました。
今回の結果は、健康的な食事の解明に役立つかもしれません。
執筆者
Tomato Sauce Enriched with Olive Oil Exerts Greater Effects on Cardiovascular Disease Risk Factors than Raw Tomato and Tomato Sauce: A Randomized Trial.
Nutrients. 2016 Mar 16.
[PMID: 26999197]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。