2016.03.06 | ニュース
卵アレルギーになる赤ちゃんの割合はどれくらいなの?
ヨーロッパの赤ちゃん集団9336人を追跡
from Allergy
(C) Luis Louro - Fotolia.com
卵を食べた赤ちゃんのお肌に赤いブツブツが…。卵アレルギーは子どもに多く見られる食物アレルギーのひとつです。今回、赤ちゃんが卵アレルギーを発症する割合とその経過について大規模な調査が行われました。
◆負荷試験で卵アレルギーを確認
私たちは
今回の研究では、ヨーロッパ9か国の12,049人の赤ちゃんのうち、生まれてから2歳まで追跡できた赤ちゃん9,336人について、卵
卵アレルギーの診断のために以下の検査が行われました。
- 皮膚テスト(
プリックテスト ) - 血液検査(卵に対するIgE
抗体 ) - 負荷試験(実際に微量の卵を食べて症状が出るか確認する、診断確定のための検査。今回の研究では、医師は赤ちゃんが何を食べたか分からない状態で判断した)
◆赤ちゃんが卵アレルギーを発症する割合は1.23%
以下の結果が得られました。
- 2歳までに卵アレルギーを発症する割合の平均値は推定1.23%
- 国別では、英国2.18%、ギリシャ0.07%と、大きな開きがあった
- 卵アレルギーの赤ちゃんの半数は、診断から1年以内に
耐性 を獲得して症状が出なくなった
研究チームは「[...]卵アレルギーの平均調整発生率はこれまでの報告よりもかなり低かった」と結論しています。
執筆者
参考文献
Incidence and natural history of hen's egg allergy in the first 2 years of life-the EuroPrevall birth cohort study.
Allergy. 2016 Mar.
[PMID: 26514330 ]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。