◆パルス電磁場治療の効果
今回の研究は、変形性膝関節症と診断された患者で中程度以上の痛みがある60人が対象とされました。対象者はふたつのグループにランダムに分けられました。パルス電磁場装置を装着して治療を受けるグループ、電磁場を発しない装置をつけるグループとされました。対象の患者は、毎日12時間パルス電磁場装置を膝に装着し1ヶ月過ごしました。治療期間後に患者の痛みに違いがあるか調べられました。
◆パルス電磁場治療で痛みが軽減
次の結果が得られました。
治療1ヶ月後、パルス電磁場装置を付けたグループは、偽の装置を付けたグループと比べて視覚的アナログスケール、WOMACのスコアを有意に減少させた。
治療の効果は視覚的アナログスケールのスコアを平均-0.73(95% 信頼区間 -1.24から-0.19)減らした[...]。
パルス電磁場装置を装着する治療を行うと、偽の装置を付けた場合に比べて、痛みが軽減したという結果が報告されました。
パルス電磁場装置を装着して行う治療は変形性膝関節症の痛みを和らげる可能性があります。今後、治療方法のひとつとして活用される場面が探られるかもしれません。
執筆者
Pulsed electromagnetic fields in knee osteoarthritis: a double blind, placebo-controlled, randomized clinical trial
Rheumatology (Oxford). 2015 Dec 24. [Epub ahead of print]
[PMID: 26705327]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。