◆133,353人を10年間追跡調査
研究チームは、米国の看護師健康調査の登録データに基づき、対象者のうち糖尿病がなく、心血管疾患(心筋梗塞、脳卒中など)やがんと診断されていない女性133,353人を10年間追跡調査し、睡眠障害と2型糖尿病発症との関連を検討しました。
◆睡眠障害がある女性は2型糖尿病のリスク
何らかの睡眠障害がある女性は、そうでない女性にくらべ2型糖尿病を発症するリスクが45%上がっていました。高血圧・鬱・BMIの条件を考慮した調整後には、その値は22%になりました。
睡眠障害の条件(睡眠困難、よくイビキをかく、睡眠時間が6時間以下、睡眠時無呼吸症または夜勤を含むシフト制で働いている)全てに該当した女性は、そうでない女性に比べて2型糖尿病のリスクが4倍以上でした。
睡眠に問題があると2型糖尿病になりやすいことは小規模研究で報告されていましたが、この大規模・長期の研究で、より確実なものになりました。睡眠障害は心血管疾患などとも関連することが報告されています。睡眠にお悩みの場合は、専門の医師・診療科に相談されてはいかがでしょうか。
執筆者
Association between sleeping difficulty and type 2 diabetes in women.
Diabetologia. 2016 Jan 28.
[PMID: 26818148]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。