2016.02.14 | ニュース

「がん体質」はあるのか?双子研究

20万人の双子を調査
from JAMA
「がん体質」はあるのか?双子研究の写真
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がんにかかりやすいという「がん体質」はどれくらいあるのでしょうか?この研究のために双子のデータはとても重要です。北欧4カ国の一卵性および同性の二卵性双生児のデータから、がんの種類ごとの遺伝性リスクが報告されました。

がんは遺伝子が関係する病気ですが、親子で同じがんが遺伝するというパターンはほとんどありません。では、あるがんにかかりやすいという「がん体質」はどれくらいあるのでしょうか?この研究のために双子のデータはとても重要で、一卵性の双子が二卵性の双子よりリスクが高ければそれは遺伝子に関係がある可能性が高く、そうでなければ環境や生活習慣に関係がある可能性が高くなります。

 

◆203,691人の双子を調査

研究チームは、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンの一卵性および同性の二卵性双生児の1943年~2010年までの期間にわたる20万人という膨大なデータから、がんの種類ごとの遺伝性リスクを調べました

 

◆一方ががんと診断された場合、もう一方のリスクは一卵性で48%

全体のがん発症率は32%で、双子ともにがんが発症していた場合には、一卵性の場合は38%、二卵性の場合は26%が同種がんでした。一方ががんと診断された場合もう一方もがんと診断されるリスクは二卵性の場合5%増えるだけでしたが、一卵性の場合は14%増えていました。

遺伝性の強いがんは悪性黒色腫(メラノーマ、皮膚がんの一種)、前立腺がん、メラノーマ以外の皮膚がんなどでした。

 

ここでの結果は、有名ながん遺伝子の発見されている乳がん大腸がんなどがメラノーマや前立腺がんに比べるとそれほど遺伝性が強くない、とした興味深いものです。

ただ、これは北欧(コーカサス系)人での結果なので、アジア人とは違っている可能性があるともみられます。アジア人を対象として、このような長期・大規模で質の高い研究がなされることが期待されます。

参考文献

Familial Risk and Heritability of Cancer Among Twins in Nordic Countries.

JAMA. 2016 Jan 5.

[PMID: 26746459]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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