2016.02.10 | ニュース

多発性硬化症に手と腕を使ったリハビリが効果的

文献調査による検証

from Neurorehabilitation and neural repair

多発性硬化症に手と腕を使ったリハビリが効果的の写真

多発性硬化症は難病のひとつです。脳や脊髄など、様々な場所の神経に原因不明の障害が現れます。症状のひとつとして手や腕の自由が利かなくなることがあります。今回の調査で、手と腕を使うリハビリの効果が報告されました。

◆手と腕を使うリハビリの効果は

今回の調査では、研究論文データベースから、過去25年間に発表された文献が対象となりました。多発性硬化症患者に対する手と腕をターゲットにしたリハビリの効果を調べた、30件の研究データが集められ、解析が行われました。

 

◆手と腕を使うリハビリは有効

次の結果が得られました。

集学的リハビリ、ロボットリハビリが一番よく調べられたリハビリ戦略であり、上肢能力に向上が見られた。筋力、そして、筋持久力トレーニングは上肢機能、上肢組織を向上した[...]。

調査結果から、多発性硬化症患者の手や腕をターゲットにしたリハビリを行うと、手や腕の機能・能力を向上したということが報告されました。

 

今回の調査で、手や腕を使うリハビリの可能性が示されました。今後の研究では、患者の手や腕の障害レベルに合わせて、どのくらいリハビリを行うと効果があるのかなどを明らかにする必要があるかもしれません。

執筆者

宮本 望都喜

参考文献

Upper Limb Rehabilitation in People With Multiple Sclerosis: A Systematic Review.

Neurorehabil Neural Repair. 2016 Jan. [Epub ahead of print]

[PMID: 26747125]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

▲ ページトップに戻る