◆抗酸化物質とは
酸化ストレスが老化を進行させたり、多くの病気の原因になると考えられています。酸化ストレスを抑制する作用をもつ物質を抗酸化物質と言います。ビタミンEやポリフェノールなども抗酸化物質のひとつです。
◆4,039人の成人を対象にデータを分析
アメリカの全国健康栄養調査によって、4,039人の成人を対象に、抗酸化物質の摂取量と血圧、肥満度、コレステロールや血糖値などの血液データとの関連性について検証しました。
◆抗酸化物質の摂取により血液検査値は是正
結果は以下の通りとなりました。
抗酸化物質サプリメントを飲用している人は非飲用者と比べると、総抗酸化物質の摂取量は1.6倍多い。また総抗酸化物質摂取量が多いことは、中性脂肪の減少(変化量は-1.39%;95%信頼区間:-2.56から-0.21)、中性脂肪とHDLコレステロールの比(変化量は-2.03%;95%信頼区間: -3.45から-0.60)、HDLコレステロール(変化量は0.65%;95%信頼区間 = 0.07から1.23)、[...]との間に、潜在的交絡因子での補正後のデータにおいて関連性を認めた。
データの解析から抗酸化物質の摂取量が多い人で、中性脂肪が少なく善玉コレステロールが多いとの結果となりました。
抗酸化作用のある物質は、お茶やお蕎麦、緑黄色野菜など、日頃から食べている食品にも含まれます。少しずつバランス良く食べることが大切かもしれませんが、今回の研究を参考にしながら食生活を見直してみても良いかもしれません。
執筆者
Greater Total Antioxidant Capacity from Diet and Supplements Is Associated with a Less Atherogenic Blood Profile in U.S. Adults.
Nutrients. 2016 Jan 4.
[PMID: 26742057]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。