◆20,008人を対象に追跡調査
今回の研究チームは、50歳以上の20,008人を対象に1998年~2012年までの期間で追跡調査を行いました。期間中は一年に2回、糖尿病の有無や身体障害の状況について報告してもらいました。その報告書に基づいて、身体障害の発生もしくは回復、死亡の時期を推算しました。
◆糖尿病があると健康寿命は短くなる
調査の結果から以下のことが分かりました。
50歳以降、糖尿病を持つ人は糖尿病の無い人と比べて、4.6年早く死亡し、6~7年早く身体障害が進行し、1~2年長く身体障害者の状態で生活を送っている。
50歳以上で糖尿病がある人は、糖尿病の無い人よりも、6年~7年早く身体機能障害が起こり、寿命が4.6年短くなるという結果でした。
今回の結果から、糖尿病が原因となって健康寿命や生命が短くなることが示唆されました。血糖のコントロール状態を良好に保ち、合併症を起こさないよう注意することが大切かもしれません。
執筆者
Disability-Free Life-Years Lost Among Adults Aged ≥50 Years, With and Without Diabetes.
Diabetes Care. 2015 Dec 30.
[PMID: 26721810]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。