2015.10.22 | ニュース

1975年の日本の食事が老化を防ぎ寿命を延ばす?

SAMP8系マウスで実験
from Nutrition (Burbank, Los Angeles County, Calif.)
1975年の日本の食事が老化を防ぎ寿命を延ばす?の写真
(C) gontabunta - Fotolia.com

日本の伝統的な食事は健康的と言われますが、最近は日本人の食生活が欧米に近くなっているとも言われます。時代ごとの日本人の食事をマウスに与える実験で、老化を防ぎ、寿命を長くする効果が調べられました。

◆早く老化するマウスに日本食を与える

研究班は、遺伝的に老化が早いことで知られる「SAMP8系」と呼ばれるマウスを実験に使いました。マウスが産まれてから死ぬまで、普通のエサを与えた場合と、日本食を粉末にしたものを加えて与えた場合とで、老化と生存期間に違いがあるかを調べました。

日本食は、国民健康・栄養調査のデータをもとに、1960年、1975年、1990年、2005年のそれぞれで平均的な食事内容のものとし、どれかひとつの年代のものをマウスの一生を通じて与えることで、年代ごとの食事内容により結果に違いがあるかを調べました。

 

◆1975年の日本食で老化防止、寿命延長

次の結果が得られました。

伝統的な1975年の日本食を食べた群では、2005年の日本食を食べた群に比べて生存期間は延長し、老化は遅くなり、学習および記憶の能力は維持された。

1975年の日本食を食べたマウスでは、2005年の日本食を食べたマウスよりも老化が遅く、生存期間が長くなり、特に認知機能のうち学習・記憶の能力の低下が抑えられました

 

マウスの実験が人間にも当てはまるとは限らず、またマウスのエサに混ぜることと日本人の食事そのものを対応させて考えられるかどうかも検討の余地があるかもしれません。

しかし、同じ日本人の食事でも、年代ごとの違いによってマウスに違う影響があったという結果は興味を引きます。

 

【参考 年度ごとの国民健康・栄養調査の結果(厚生労働省のサイト内)】

http://www0.nih.go.jp/eiken/chosa/kokumin_eiyou/

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

The Japanese diet from 1975 delays senescence and prolongs life span in SAMP8 mice.

Nutrition. 2015 Jul 26 [Epub ahead of print]

[PMID: 26431631]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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