2016.01.02 | ニュース
お正月、うまいもちこそよく噛んで〔新年企画〕
14人の患者を分析
from Internal medicine (Tokyo, Japan)
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お正月には欠かせないもち。粘り気の強いもちは飲み込みにくく、喉につまらせてしまうニュースが後をたちません。近年、もちによって喉だけでなく腸をつまらせるイレウスの危険性が知られています。今回の2011年の論文では、もちが原因でおこるイレウスの特徴を調べました。
◆14人の患者を分析
イレウスとは、胃や腸の途中がつまってしまい、消化された食物が先に流れなくなってしまう病気です。腹部の手術後などで腸の動きが悪くなることが主な原因として知られていますが、もちなどの消化の悪い食べ物が原因でイレウスになることもあります。
研究グループは、2003年から2010年に病院にかかった14人を対象に、もちが原因でおこったイレウスの特徴を分析しました。
◆かまずに食べるとイレウスに!?
分析の結果、以下が示されました。
全ての患者は、もちを噛まずに飲み込むことによって摂取していた。
もちが原因でイレウスになった人は、噛まずにもちを食べていました。
よく噛むことは、消化を助けるだけでなく、脳の血流が良くなったり、あごや歯の老化防止にも繋がるといわれています。美味しい料理はついつい早く食べてしまいたくなるかもしれませんが、よく噛んで食べることが大事です。
執筆者
参考文献
Rice cake ileus--a rare and ethnic but important disease status in east-southern Asia.
Intern Med. 2011
[PMID: 22082884]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。