妊娠中のカフェイン、子どもへの影響は?

お腹の中の赤ちゃんは、母親の体を通して栄養を得るため、妊娠中に母親が食べるものは、生まれてくる子どもに様々な影響を与えることが報告されています。研究グループは、妊娠中のカフェイン摂取量が子どもの状態と関連するか調べました。
◆妊娠中のカフェイン摂取量と子どもの精神の関連を調査
研究グループは、2,197組の親子を対象に、妊娠中にとったカフェイン量と、子どもの精神に与える影響を調べました。妊娠中のカフェイン摂取量の測定は、妊娠20週未満と26週以降に行いました。
◆妊娠中のカフェイン摂取量が多いと、子どもの内在化行動が多く出現
研究の結果、以下のことが示されました。
20週未満のパラキサンチン濃度は、4歳時点の内在化行動と線形に関連していた(500-µg/Lの増加に伴い、オッズ比=1.3、95%信頼区間:1.1から1.5)。
この結果は、妊娠20週未満でカフェインを多く摂取していた人の子どもは、カフェインをあまり摂取していなかった人の子どもよりも、4歳時点で
妊婦のカフェイン摂取による赤ちゃんへの影響は数多く報告されていますが、今回の研究は、成長した子どもの状態とも関連する可能性があるという報告でした。カフェインフリーのコーヒーなら影響がないかはこの結果だけではわかりませんが、安心して飲めるように、今後の検証が待たれます。
執筆者
Maternal Caffeine Intake During Pregnancy and Child Cognition and Behavior at 4 and 7 Years of Age.
Am J Epidemiol. 2015 Nov 18.
[PMID: 26585526]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。