◆百日咳とてんかんに関係はあるか?
研究班は、デンマークの全国統計から、百日咳にかかった子ども4,700人を含むデータを使い、その後の経過を調べました。
百日咳にかかった子どもと、そうでない子どもを比較して、てんかんが発生する頻度に違いがあるかを検討しました。
◆10歳までのてんかんが多い
次の結果が得られました。
10歳でのてんかんの累積発症率は百日咳患者で1.7%(95%信頼区間1.4%-2.1%)、マッチした比較コホートでは0.9%(95%信頼区間0.8%-1.0%)だった。対応する対応総ハザード比は1.7(95%信頼区間1.3-2.1)だった。
百日咳にかかった子どもは、かかっていない子どもに比べて、10歳までにてんかんが発生した割合が大きくなっていました。
百日咳は特に乳児で重症になりやすく、けいれんや脳症の症状を伴うこともあります。予防としてDPTワクチンや四種混合ワクチンの効果が知られています。ワクチンを受けようか考えるときには、ここで示された危険性を考えに入れてもいいかもしれません。
執筆者
Hospital-Diagnosed Pertussis Infection in Children and Long-term Risk of Epilepsy.
JAMA. 2015 Nov 3
[PMID: 26529162]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。