◆ラジオ波パルス療法とステロイド注射を比較
この研究は、後頭神経痛と診断されたか、片頭痛の診断で後頭神経の痛みの症状がある人を対象としました。81人の患者が対象となり、対象者はランダムに、ラジオ波パルス療法で治療されるグループと、ステロイド薬の注射で治療されるグループに分けられました。
◆痛みを抑える効果が強い
次の結果が得られました。
ラジオ波治療群ではステロイド群よりも一次アウトカムの尺度である6週時点の後頭部痛の平均がより大きく減少し(ベースラインからの変化が -2.743±2.487 vs -1.377±1.970、p<0.001)、その効果は6か月のフォローアップ期間を通じて持続した。
有害事象は群間で類似し、痛み以外のアウトカムについては有意差はほとんど見られなかった。
ラジオ波パルス療法のグループのほうが、ステロイド注射のグループよりも痛みが抑えられる効果が強く見られました。副作用のように治療にともなって起こる症状などに違いは見られませんでした。
研究班は「ラジオ波パルス療法は後頭神経痛および後頭神経の痛みをともなう片頭痛に対してステロイド注射よりも強い鎮痛作用をもたらしうる[...]」と述べています。
薬が効きにくい痛みの治療のために、さまざまな方法が研究されています。このように効果を比較した研究も、より効果的な治療法を探る役に立つかもしれません。
執筆者
Randomized, Double-Blind, Comparative-Effectiveness Study Comparing Pulsed Radiofrequency to Steroid Injections for Occipital Neuralgia or Migraine with Occipital Nerve Tenderness.
Pain. 2015 Oct 5 [Epub ahead of print]
[PMID: 26447705]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。