◆大学サッカー選手に対するFIFA11+ケガ予防プログラムの有効性を検証
FIFA11+ケガ予防プログラムは、様々な種類のランニングプログラム8分、バランスエクササイズ10分、ランニングエクササイズ2分の3種類の運動からなる計20分の予防プログラムです。
今回の研究は、アメリカの大学サッカーリーグに所属する65チームを対照群とFIFA11+群にランダムに分け、所属選手のケガ予防への効果を検証しました。
◆FIFA11+ケガ予防プログラムでケガの発生率が減少
以下の結果が得られました。
男性大学生の競技サッカー選手において、FIFA11+により、46.1%ケガの率が有意に減少し、ケガによるタイムロスは28.6%減った(率比0.54、95%信頼区間0.49-0.59、p<.0001)(NNT=2.64)。
FIFA11+ケガ予防プログラムにより、ケガの発生率が46%低下し、離脱期間が28.6%短くなったという結果でした。
膝の靭帯損傷を発症すると、復帰には早くても1年程度かかります。サッカーのようなコンタクトスポーツと呼ばれるものは、ケガの予防が重要です。このような予防プログラムが体系化されれば、選手がより安定した活躍を見せるために有用かもしれません。
執筆者
Efficacy of the FIFA 11+ Injury Prevention Program in the Collegiate Male Soccer Player.
Am J Sports Med. 2015 Sep 16
[PMID: 26378030]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。