2016.12.02 | ニュース

足の裏の痛みが続く足底筋膜炎に衝撃波は効かない?効いていた治療法は2種類

文献の調査から
from The Journal of orthopaedic and sports physical therapy
足の裏の痛みが続く足底筋膜炎に衝撃波は効かない?効いていた治療法は2種類の写真
(C) kosziv - iStock

足底筋膜炎では、体重をかけたときにかかとのあたりが痛くなります。治療には薬や手術のほか、衝撃波や装具など物理的手段を使う方法があります。2015年までに報告されている研究状況の調査から、治療法ごとの効果がまとめられました。

ここで紹介する研究では、足底筋膜炎アキレス腱炎など、足の軟部組織(骨や神経を除く皮膚・筋肉・筋膜・脂肪など)の損傷に対して、道具を使って物理的な方法で治療する効果について調べています。

調査のため、文献を集めて内容をまとめる方法がとられました。

文献データベースを検索し、1990年から2015年の間で関係する研究報告が集められました。

 

見つかった研究報告の中で、解析に適した23件の結果がまとめられました。

次の結果が得られました。

見つかった高い質の証拠から、持続する足底筋膜炎の患者は超音波または足装具により利益を得られる一方、中央部アキレス腱症は衝撃波治療により利益を得られることが示唆される。

持続する足底筋膜炎に対して、超音波治療足装具の効果を示したデータが見つかりました。衝撃波治療については、報告されているデータからは、効果があるとは言えませんでした。

ほかの損傷についても以下の結果が得られました。

  • 中央部アキレス腱症には衝撃波治療が有効と見られるデータがある。
  • 持続する足底筋膜炎にローダイテーピングは勧められない。
  • 足首の捻挫が起きてまもなくの低レベルレーザー治療は勧められない。
  • 持続する中央部アキレス腱症に対して添え木(splint)は勧められない。
  • 報告されたデータからは、足首の捻挫が起きてまもなくの冷却療法または支持具が有効とは言えない。
  • 報告されたデータからは、持続する中央部アキレス腱症に対して添え具(brace)が有効とは言えない。
  • 報告されたデータからは、膝蓋大腿関節疼痛症候群に対してテーピングまたは電気筋刺激が有効とは言えない。

 

持続する足底筋膜炎に対して、超音波治療と装具の効果を示したデータが見つかりました。この研究は道具を使う方法に注目していますが、実際に治療するときには運動やストレッチ、痛み止めの薬などと比べて治療法を選ぶことになります。

軟部組織の損傷にはいろいろな治療が試されています。傷付いている場所や状態によって、同じ治療法が特に有効な場合も、そうでない場合もあります。

細かく場合分けしたデータが整理されることで、より正確に効果を予測するための役に立ちます。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

The Effectiveness of Physical Agents for Lower-Limb Soft Tissue Injuries: A Systematic Review.

J Orthop Sports Phys Ther. 2016 Jul.

[PMID: 27266884]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。