2015.09.30 | ニュース

脳出血後の血圧は最高血圧140mmHg未満を目標にすると重度の機能障害が少ない

ランダム化比較試験により検証
from The New England journal of medicine
脳出血後の血圧は最高血圧140mmHg未満を目標にすると重度の機能障害が少ない の写真
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脳出血後の血圧管理の重要性について『脳卒中治療ガイドライン2015』に記載されています。今回紹介する2013年の論文は、血圧を140mmHg未満にコントロールすると結果が改善したという論文です。

◆最高血圧を140mmHg未満に管理する群とこれまでの通り180mmHg未満にする群を比較

今回の研究は、以下の通りに行われました。

過去6時間以内に脳内出血を自然発症し、収縮期血圧が上昇していた2,839名の患者を、医師が選んだ薬を用いて、血圧を低くする強化治療群(1時間以内の目標収縮期レベル<140mmHg)またはガイドラインで推奨されている治療群(目標収縮期レベル<180mmHg)にランダムに割り付けた。

脳出血発症から6時間以内の人を対象として、最高血圧を140mmHg未満を目標に管理する群(強化治療群)と180mmHg未満を目標に管理する群にランダムに分け、その後90日間の死亡や重大な機能障害などの結果を比較しました。

 

◆強化治療群で予後の改善と安全性を確認

以下のことを報告しました。

通常の分析によれば、強化治療群は修正Rankin scoreが有意に低下した(重度の機能障害に関するオッズ比0.87、95%信頼区間0.77-1.00、p=0.04)。

死亡率は、強化治療を受けた群で11.9%、ガイドラインで推奨された治療を受けた群で12.0%であった。

非致死性の重篤な有害事象は2群それぞれの患者のうち23.3%、23.6%で発生した。

強化治療群で重度の機能障害は少なくなりましたが、死亡率には差は見られませんでした。また、副作用にも差はありませんでした。

 

脳卒中治療ガイドライン2015』では、この結果も踏まえて最高血圧140mmHg以下への降圧を推奨する旨を記載しています。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Rapid blood-pressure lowering in patients with acute intracerebral hemorrhage.

N Engl J Med. 2013 Jun 20

[PMID: 23713578]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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