2015.09.25 | ニュース

脳卒中患者の手足の固さは電気刺激で良くなる?

メタアナリシスにより検証

from Stroke; a journal of cerebral circulation

脳卒中患者の手足の固さは電気刺激で良くなる?の写真

脳卒中によって、痙縮という手足の筋肉が固くなる症状が残ることがあります。今回の研究は、脳卒中患者の手足に電気刺激を行い、痙縮や関節の動く範囲への影響を検証しました。

◆電気刺激により痙縮が改善するか検証

この研究は、過去の複数の研究の結果を統合し、検証したものです。29の研究を対象に、電気刺激を行った群とそうでない群(対照群)とで、痙縮と関節の動く範囲がどう変化するか検証しました。

 

◆電気刺激により痙縮が改善する?

電気刺激を行った群と対照群での、痙縮と関節の動く範囲の比較は以下の通りでした。

脳卒中後にNMESを行うと、対照群よりも痙縮が減少し(-0.30 [95%信頼区間-0.58 から -0.03]、 14件のランダム化比較試験から)、関節可動域が増加した (2.87 [95%信頼区間1.18-4.56]、13件のランダム化比較試験から) 。

電気刺激を行うと、対照群と比較し、痙縮や関節の動く範囲が改善する結果となりました。

 

脳卒中後に手足が固くなると、歩行をはじめ日常生活の妨げになります。そのような症状に対する電気刺激の有効性は今後さらに検証されることが望まれます。

執筆者

com

参考文献

Effects of Electrical Stimulation in Spastic Muscles After Stroke: Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Stroke. 2015 Aug;46(8):2197-205.

[PMID: 26173724]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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