◆乾癬性関節炎発症後にエタネルセプト治療を開始した時期で効果に違いがあるか検証
中等度から重度の乾癬があり、エタネルセプト治療を受けていた乾癬性関節炎患者372人を対象にしました。
エタネルセプト治療を発症から2年以内に受けた人と、2年経過してから受けた人で、それぞれ関節痛や生活の質(QOL)を評価し、効果を比較しました。
◆2年以内に治療を受けた人の方が、関節痛やQOLはより改善した
以下の結果が報告されました。
臨床的意義のある改善は、どちらの群のエタネルセプト治療でもQOLに見られたが、24週間時点でのベースラインスコアからの変化は、関節痛(p=0.007)、関節炎の活動(p=0.01)、EQ-5Dのユーティリティ(p=0.046)、EQ-5DのVAS(p=0.04)への反応に関して、発症後の治療開始が2年以内の群で有意により高かった。
乾癬性関節炎に対するエタネルセプト治療を2年以内に開始することで、関節痛、QOLがより改善しました。
もしこの結果のように、治療開始時期によって経過が変わるのだとすれば、乾癬性関節炎が進行する前に素早く正確に診断し、治療計画を立てることが特に重要といえるのかもしれません。
執筆者
Early treatment of psoriatic arthritis is associated with improved patient-reported outcomes: findings from the etanercept PRESTA trial.
Clin Exp Rheumatol. 2015 Jan-Feb
[PMID: 25535650]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。