◆兵役経験のあるPTSD患者が対象
研究班は、兵役経験者でPTSDのある116人の患者を対象として、マインドフルネス治療を行うグループと、現在中心グループ療法という別の治療を行うグループに分け、治療効果を比較しました。
◆重症度が軽く
次の結果が得られました。
マインドフルネスに基づいたストレス低減治療グループの参加者は、自己申告によるPTSDの症状の重症度について、治療期間において(PTSDチェックリストの平均スコアの変化は63.6から55.7、現在中心グループ療法では58.8から55.8、群間の差4.95、95%信頼区間1.92-7.99、P=0.002)、また治療後2か月のフォローアップにおいて(63.6から54.4 vs 58.8から56.0、差は6.44、95%信頼区間3.34-9.53、P<0.001)、より大きな改善を示した。
ほかの治療と比べて、マインドフルネス治療のほうが、患者の自己申告による症状の重症度が改善していました。
PTSDの治療には薬物のほか心理療法がありますが、心理療法が精神的な負担に感じられるなどの理由で、治療中止となることもまれではありません。もし選択肢が加われば、より個々人に合った治療を選ぶ助けになるかもしれません。
執筆者
Mindfulness-Based Stress Reduction for Posttraumatic Stress Disorder Among Veterans: A Randomized Clinical Trial.
JAMA. 2015 Aug 4
[PMID: 26241597]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。