◆パクリタキセルのみ投与とパクリタキセル+パレコキシブを比較
研究班は、ラットにパクリタキセルを注射した場合と、パクリタキセルとパレコキシブの両方を注射した場合とで、肺の変化を観察しました。
◆パレコキシブでダメージが軽減
パクリタキセルを注射したラットでは、肺の組織に変化が観察され、薬を与えないラットに比べて、血液中の酸素が少なく、二酸化炭素が多くなっていました。対して、パクリタキセルとパレコキシブを注射したラットでは、組織の変化がより少なく、血液中の酸素・二酸化炭素の量は薬を与えないラットと同程度になっていました。
動物実験の結果が人間にも当てはまるとは限りませんが、がんの化学療法中には全身のケアに注意が必要であり、副作用の心配を減らす方法があれば助けになるかもしれません。
執筆者
参考文献
Paclitaxel-induced lung injury and its amelioration by parecoxib sodium.
Sci Rep. 2015 Aug 10
[PMID: 26256764] http://www.nature.com/articles/srep12977※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。