2015.08.21 | ニュース

多発性骨髄腫の治療に、化学療法の効果は?ボルテゾミブを含む多剤使用を比較

502人の第IIIB相ランダム化試験
from Journal of clinical oncology : official journal of the American Society of Clinical Oncology
多発性骨髄腫の治療に、化学療法の効果は?ボルテゾミブを含む多剤使用を比較の写真
(C) hywards - Fotolia.com

多発性骨髄腫は血液のがんの一種で、主な治療法に化学療法があります。有効とされるボルテゾミブのほか、組み合わせて使う薬の効果を比較した研究の結果が報告されました。

◆薬の組み合わせでランダム化

研究班は、多発性骨髄腫の患者502人を対象として、ランダムに以下の3グループに分け、それぞれ24週間の治療による効果を比較しました。

  • ボルテゾミブ+デキサメタゾンを使うグループ(VD群)168人
  • ボルテゾミブ+サリドマイド+デキサメタゾンを使うグループ(VTD群)167人
  • ボルテゾミブ+メルファラン+プレドニゾンを使うグループ(VMP群)167人

 

◆どの組み合わせでも差はなし

次の結果が得られました。

中央値42.7か月のフォローアップののち、進行のない生存期間の中央値はVD群で14.7か月、VTD群で15.4か月、VMP群で17.3か月であり、全生存期間の中央値は順に49.8か月、51.5か月、53.1か月で、どちらの評価項目についても治療による有意差はなかった(Wald検定でそれぞれglobal P=0.46、P=0.79)。

有害事象はVDまたはVMPよりもVTDで多かった。

どのグループでも、生存期間、または病気の進行がなく生存した期間に違いが見られませんでした。副作用の可能性がある出来事は、VTD群でほかの2群よりも多く見られました。

研究班はこの結果について「[...]多発性骨髄腫の患者の治療にVTDとVMPはVDよりも優れた点を示さないように見える」と述べています。

 

統計的に同程度でも、薬の効果や副作用には個人差があり、人によって特定の薬が効きやすい可能性も考えられます。こうした研究で同程度の選択肢が示されていれば、実際の効果を見ながら方針を考える参考になるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Community-Based Phase IIIB Trial of Three UPFRONT Bortezomib-Based Myeloma Regimens.

J Clin Oncol. 2015 Jun 8 [Epub ahead of print]

[PMID: 26056177]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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