2015.08.15 | ニュース

β遮断薬は心筋梗塞後の死亡リスクを減少させる

9試験13,679名をメタアナリシス

from European heart journal

β遮断薬は心筋梗塞後の死亡リスクを減少させる の写真

心筋梗塞の再発を防ぐ薬のひとつであるβ遮断薬の有効性について、「心筋梗塞二次予防に関するガイドライン」に記載されています。今回はその根拠となっている1988年の論文を紹介します。

◆β遮断薬の心筋梗塞後の死亡への影響を検証

この研究は、以前の研究を検証する方法でβ遮断薬の効果を調べました。心筋梗塞が起こった人がβ遮断薬を使うことにより、死亡リスクが減少するかを調べた過去の9研究、合計13,679人分のデータを統合し、全ての死亡原因を含めた年間死亡率を計算しました。

 

◆β遮断薬により24%死亡リスクが減少

以下のことを報告しました。

死亡率はプラセボ群と比較してβ遮断薬群で24%低かった。

β遮断薬を使用すると、全ての死亡原因を含めた年間死亡率が24%減少したという結果でした。

 

β遮断薬を使用することで、死亡率を下げることが示された論文です。現在、「心筋梗塞二次予防に関するガイドライン」ではβ遮断薬の使用が勧められていますが、このような根拠がもとになっています。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

The Beta-Blocker Pooling Project (BBPP): subgroup findings from randomized trials in post infarction patients. The Beta-Blocker Pooling Project Research Group.

Eur Heart J. 1988 Jan

[PMID: 2894312]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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