◆瞑想群と睡眠教育群にランダムに振り分け
今回の研究は、中等度の睡眠障害患者49名を対象に以下の方法で実施しました。
参加者は、標準化された瞑想の実践(MAPs)の介入群(n=24)と睡眠衛生教育(SHE)の介入群(n=25)にランダムに振り分けられ、6週間の介入(1週間2時間)と自宅で行う課題を受けた。
対象者は瞑想を行う群(瞑想群)と睡眠教育を受ける群(睡眠教育群)の2群に分けられ、治療後における睡眠障害の程度に対する効果が検証されました。
◆瞑想群がより睡眠障害に有効
調査の結果、以下のことを報告しました。
intent-to-treat 解析によると、PSQIに対して、MAPs群はSHE群と比べて有意な改善を示した。
また、MAPs群は、不眠症状、うつ症状、疲労干渉、疲労の程度(すべてp<.05)の副次的健康指標に対して、SHE群と比べて有意な改善を示した。
瞑想群の方が、睡眠教育群よりも睡眠障害の症状に加えて、うつ症状などが改善したという結果でした。
この結果を受け筆者らは、「一定の形式を与えられた瞑想をもとにした治療は、中高齢の成人の睡眠の問題を短期的に改善することに貢献しうるという点で臨床的な重要性があり、その効果は、睡眠に関連し、生活の質に影響する日中の障害を減少することもできるであろう」と結論付けています。
睡眠の質は、日常生活を健康に送るためにも重要な要素です。より質の高い睡眠が得られるように、有効な治療法の確立が待たれます。
執筆者
Mindfulness meditation and improvement in sleep quality and daytime impairment among older adults with sleepdisturbances: a randomized clinical trial.
JAMA Intern Med. 2015 Apr
[PMID: 25686304]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。