2015.07.13 | ニュース

O157のダメージを軽減?中国茶が腸管出血性大腸菌感染後の肝臓・腎臓に示した効果とは

中国でマウスの実験
from Nutrients
O157のダメージを軽減?中国茶が腸管出血性大腸菌感染後の肝臓・腎臓に示した効果とはの写真
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O157などの腸管出血性大腸菌は、食中毒によって下痢などの症状を起こし、重症では腎臓などの障害に至ることもあります。症状の原因になる毒素は抗菌薬で大腸菌を殺しても残るため、治療は単純ではありません。中国の研究班が、茯砖茶(ふくたんちゃ)というお茶の抽出物(FBTE)の効果を試す研究を行い、O157に感染したマウスにFBTEを与えたところ、肝臓と腎臓の検査値に良い傾向が見られたことを報告しました。

◆マウスにFBTEを与えて比較

研究班は、マウスにO157大腸菌を感染させたうえ、FBTEを与えた場合と、与えない場合とで、臓器への影響に違いがあるかを調べました。

 

◆血液検査値に改善

FBTEを与えたマウスでは、与えなかったマウスに比べて、血液検査のうち血小板、総タンパク質、アルブミンという、肝障害で低下する検査値が高く、クレアチニン、BUNという、腎障害で上昇する検査値が低くなっていました。

研究班は、「これらの結果はFBTEがO157:H7型大腸菌に感染したマウスの腎臓と肝臓を保護[...]する可能性を示唆する」と述べています。

 

検査値の変化が本当に重症化を防いだり症状を和らげることにつながるかどうかは別に検討する余地がありそうです。また、マウスの結果がどの程度人間にも当てはまるかはわかりません。FBTEの効果がもし確かなものなら、いつか治療の中で使われることがあるかもしれません。

とはいえ、食中毒対策には手洗いや十分な加熱による予防も大事です。夏場は食品の衛生管理によく気を付けてください。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Effects of Fuzhuan Brick-Tea Water Extract on Mice Infected with E. coli O157:H7.

Nutrients. 2015 Jul 1

 

[PMID: 26140539]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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