2015.05.24 | ニュース

握力が強ければ強いほど死亡率が低下する?

世界規模の健康調査データから国際研究班が報告
from Lancet
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最近ペットボトルの蓋が開けにくかったり、ものを握る力が急激に落ちたと感じることはありませんか?今回、カナダのMcMaster大学などのメンバーから成る国際研究チームが大規模な健康調査データを分析したところ、握力と死亡率との間に関連が見つかりました。

◆所得や社会背景の異なる17カ国約14万人を対象に

今回の研究は、社会や経済背景の異なる17カ国の国々において、握力とその後の死亡率などの関連を評価するために行われました。分析では35歳~70歳の成人、139,691人を対象に約4年(中央値)にわたって追跡した大規模な健康調査データが用いられました。研究チームはこれらのデータから、全死因死亡率(すべての死因による死亡をあわせた死亡率)、心血管疾患死亡率(心不全不整脈心筋梗塞脳卒中などによる死亡率)と握力との関連性を分析しました。

 

◆握力が5kg低下するごとに死亡率が16%増

分析の結果、握力と全死因死亡率との間に有意な関連が示されました。握力が5kg低下するごとに全死因死亡率が16%増加した他、心血管疾患での死亡率、心筋梗塞脳卒中発症率増加との関連も認められました。

これらの結果に対し、著者は「握力測定が、全疾患死亡率や心血管疾患の死亡・発症リスクを判断するための簡単かつ安価な方法であることを示している」と述べています。

 

握力の強さは心臓機能に影響しているのでしょうか。今回の研究では明らかにされませんでしたが、筋力を鍛えることによってリスクを軽減することが出来るのかどうかも気になります。

執筆者

sato

参考文献

Prognostic value of grip strength: findings from the Prospective Urban Rural Epidemiology (PURE) study.

Lancet. 2015 May 12

[PMID: 25982160]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。