2015.05.11 | ニュース

ビタミンD、摂取し過ぎても、しなさ過ぎても死亡リスク増大

デンマークで約25万人対象に大規模調査

from The Journal of clinical endocrinology and metabolism

ビタミンD、摂取し過ぎても、しなさ過ぎても死亡リスク増大の写真

ビタミンDは、免疫力や骨を強くすることに役立つと言われています。ビタミンと言えば、“摂らなきゃいけないもの”のイメージがあると思いますが、摂りすぎるとかえって悪影響が出ることもあります。デンマークの研究チームが、約25万人を対象にした研究で、血中のビタミンD濃度と死亡率が関係することを報告しました。

◆ビタミンDの血中濃度を測定し、その後7年間の死亡率を調査

今回の研究は、デンマーク人247,574名を対象にまず血中のビタミンD濃度を検査し、その後7年間の経過を追いました。7年間のうち、心血管疾患、脳卒中、心筋梗塞で死亡した人の数を調査し、血中ビタミンD濃度と死亡率の関係を検証しました。

 

◆ビタミンDは摂りすぎても摂らなさすぎても問題!?

調査の結果、ビタミンDの濃度が50nmol/l未満と低すぎる場合においても、100nmol/l以上と高すぎる場合においても、死亡率増加と関連することが明らかとなりました。このことから、筆者らは、70mmol/l程度が適切な濃度であることを示唆し、サプリメントの過剰摂取に警笛を鳴らしています。

 

ビタミンDの過剰摂取、過少摂取に関して、どの程度の血中濃度が適正なのか示唆した論文です。ビタミンDの血中濃度やサプリメントの服用は、実際の医療の現場ではどのように扱われているのでしょうか?

執筆者

MT

参考文献

A reverse J-shaped association between serum 25-hydroxyvitamin D and cardiovascular disease mortality – the CopD-study.

J Clin Endocrinol Metab. 2015 Feb 24

[PMID: 25710567]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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