◆乳製品の摂取頻度で5グループに分類
この研究では、まず26,556名の男性を乳製品の摂取頻度をもとに5グループに分類しました。摂取頻度の調査対象となった乳製品は、低脂肪乳、全脂肪乳、ヨーグルト、チーズ、クリーム、アイスクリーム、バターでした。
これらの乳製品の摂取頻度と脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の発症との関連について、乳製品の摂取頻度が最も少ない群に対してその他の群がどの程度、脳卒中の発症リスクが高いかを調べました。
◆全脂肪乳とヨーグルトを多量摂取すると脳卒中の発症リスクは高くなる
調査の結果、全脂肪乳とヨーグルトが脳卒中の発症リスクと大きく関連している可能性が判明しました。詳細は以下の通りです。
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全脂肪乳の摂取頻度が最も少ない群に対して、最も多い群では、脳出血の発症リスクが41%大きくなる
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ヨーグルトの摂取頻度が最も少ない群に対して、最も多い群では、くも膜下出血の発症リスクが83%大きくなる
逆に、クリームの摂取頻度が多い群では脳梗塞と脳出血の発症リスクが減少していました。筆者らは、特定の乳製品の摂取は、脳卒中の発症リスクを高める可能性があると述べています。
乳製品は栄養分が豊富である一方、脂質も含んでおり、さまざまな解釈ができそうです。今後のさらなる解釈が待たれます。
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。