2015.04.29 | ニュース

手術時間が遅延しやすい診療科は?またその要因とは?

医師92人の分析から手術の予測時間が読めないことが関係
from BMJ (Clinical research ed.)
手術時間が遅延しやすい診療科は?またその要因とは?の写真
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手術の遅延はどのような要因で起きてしまうのでしょうか。 今回、研究チームが一般外科、形成外科、整形外科、麻酔科の92人の医師を対象に分析を行ったところ、麻酔科医がもっとも手術時間を延長していることがわかり、手術に必要な時間を予測できないことが手術の遅延を引き起こす要因であることを報告しました。

◆92人の医師を対象に調査を行う

一般外科、形成外科、整形外科、麻酔科医の92人を対象に、各診療科の手技の予測時間と実際にかかった時間を比較し、診療科の特徴や遅延を起こす要因を分析しました。

 

◆手技に必要な時間が読めないことが遅延と関係

結果、各診療科の結果は以下の通りです。

  • 一般外科医は平均31分間の遅延、予測していた時間より28.7%延長
  • 形成外科医は平均5分ほどの遅延、予測していた時間より4.5%延長
  • 整形外科医は平均1分間の短縮、予測していた時間より1.1%短縮
  • 麻酔科医は平均35分間の遅延、予測していた時間より167.5%延長


各診療科ごとに予測時間と実際の時間の差は有意に異なることが分かりました。その中でも、麻酔科医に対して整形外科医・形成外科医との間には有意な差が見られるという結果が示されています。一方で一般外科医と麻酔科の間には有意な差が見られませんでした。

 

この報告では「医師が実際に手技にかかる時間を予測するのが難しく、その中でも麻酔科医が麻酔にかかる時間を予測するのが難しい」ことを示唆しています。
実際の臨床現場では手術時間が遅れることはよくあり、この研究は手術室の運営にヒントを与えるものなのかもしれません。

執筆者

佐々木 康治

参考文献

Operating theatre time, where does it all go? A prospective observational study.

BMJ 2014

[PMID: 25510241]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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