抗アレルギー薬(眼科用外用剤)
目におけるアレルギー反応を抑えることで、目のかゆみや充血などのアレルギー症状を抑える薬

抗アレルギー薬(眼科用外用剤)の解説

抗アレルギー薬(眼科用外用剤)の効果と作用機序

  • 目におけるアレルギー反応を抑えることで、目のかゆみや充血などのアレルギー症状を抑える薬
    • アレルギー性結膜炎は花粉などのアレルギーの原因となる物質により、目の結膜でアレルギー反応が起きて、目のかゆみや充血などが起こる
    • 体内のアレルギー反応を引き起こす物質にヒスタミンやロイコトリエンなどがある
    • 本剤はアレルギー反応を引き起こす物質を阻害することで抗アレルギー作用をあらわす

抗アレルギー薬(眼科用外用剤)の薬理作用

アレルギー性結膜炎は目の結膜でアレルギー反応が生じて炎症が起こり、目のかゆみや充血などが生じる。アレルギー反応が起こる原因は花粉やハウスダストなど様々である。

アレルギー反応はヒスタミンやロイコトリエンなどの体内のアレルギー反応を引き起こす物質が放出されることにより起こる。これらの物質が眼の神経や毛細血管などを刺激することで、かゆみや充血などが生じる。

本剤はヒスタミンやロイコトリエンなどのアレルギーを引き起こす化学物質(ケミカルメディエーター)の働きを抑えることで抗アレルギー作用をあらわす。なお、本剤に使われる成分には主にヒスタミンの受容体を阻害することで抗アレルギー作用をあらわす抗ヒスタミン薬(エピナスチンやオロパタジンなど)や免疫細胞からのヒスタミンなどの化学伝達物質の遊離を抑えることで抗アレルギー作用をあらわす薬(例:クロモグリク酸ナトリウム)などがある。

抗アレルギー薬(眼科用外用剤)の主な副作用や注意点

  • 眼など局所への副作用
    • 眼痛、角膜炎、充血などがあらわれる場合がある

抗アレルギー薬(眼科用外用剤)の一般的な商品とその特徴

アレジオン点眼液0.05%、アレジオンLX点眼液0.1%

  • エピナスチン製剤
  • 主に体内のヒスタミンの働きを阻害し、アレルギー反応を抑える
  • 規格毎の点眼回数に関して
    • アレジオン点眼液0.05%:通常、1日4回点眼する
    • アレジオンLX点眼液0.1%:通常、1日2回点眼する
  • 点眼薬以外の剤形に関して
    • 内服薬があり、アレルギー性鼻炎花粉症など)や喘息などで使用される
    • 眼瞼まぶた)へ使用する外用塗布剤(アレジオン眼瞼クリーム)がある

パタノール

  • オロパタジン製剤
  • 主に体内のヒスタミンの働きを阻害し、アレルギー反応を抑える
  • 本剤の成分(オロパタジン)の内服薬(主な商品名:アレロック)があり、アレルギー性鼻炎花粉症など)や皮膚疾患などで使用される

リボスチン

  • レボカバスチン製剤
  • 主に体内のヒスタミンの働きを阻害し、アレルギー反応を抑える
  • 点眼薬以外の剤形に関して

ケタス

  • イブジラスト製剤
  • 免疫細胞からのアレルギーを引き起こす物質(ロイコトリエン、ヒスタミンなど)の放出を抑えることで抗アレルギー作用をあらわす
  • ケタスには内服薬もあり気管支喘息治療薬や脳循環改善薬などとして使用される

リザベン

  • トラニラスト製剤
  • 体内のアレルギーを引き起こす様々な化学伝達物質(ケミカルメディエーター)の放出を阻害し、アレルギー反応を抑える
  • 傷の治りを助ける効果も期待できるとされる
  • 点眼薬以外の剤形に関して