かいひせいぱーそなりてぃしょうがい
回避性パーソナリティ障害
自分がなにをやってもうまくいかないと思い込み、失敗や傷つくことを過度に恐れることから、社会生活に障害のある状態
5人の医師がチェック 51回の改訂 最終更新: 2019.03.06

回避性パーソナリティ障害の基礎知識

POINT 回避性パーソナリティ障害とは

自分が何をやってもうまくいかないという思い込みのために、失敗や傷つくことを過度に恐れて、社会生活に障害がでる病気です。原因ははっきりとはわかってはいませんが、環境と遺伝の両方が影響していると考えられています。特定の検査はなく、自覚症状や周りの人の話をもとにして、診断が行われます。精神療法が有効ですが、お医者さんとの信頼関係が大事で、深まるにつれて患者さんも自己主張ができるようになります。不安や抑うつをともなうことがあり、それぞれに対して抗不安薬と抗うつ薬が使われます。回避性パーソナリティ障害が心配な人や家族は精神科や心療内科で相談してください。

回避性パーソナリティ障害について

  • 自分がなにをやってもうまくいかないと思い込み、失敗や傷つくことを過度に恐れることから、社会生活に障害のある状態
    • いくつかの特徴に当てはまっても、著しく偏って柔軟性がなく持続的で苦痛などを引き起こしているのでなければパーソナリティ障害とは診断しない
    • 文化的背景や社会的背景によって、パーソナリティ障害の特徴に当てはまるとみなされる内容は変わる
  • はっきりした原因はわかっていない
    • 環境と遺伝の両方の影響があると言われている

回避性パーソナリティ障害の症状

  • 主な症状の例
    • 批判、避難、拒絶されることを恐れて、対人接触の重要な仕事や仕事上の活動を避ける
    • 好かれているという確信がなければ、人と関係を持ちたがらない
    • 恥をかかされる、嘲笑されることを恐れるために、親密な関係の中でも遠慮を示す
    • 集団、社会の中では批判されないか、拒絶されないかということに心がとらわれている
    • 不全感があり、新しい対人関係状況では控えめになってしまう
    • 自分は社会的に不適切である、人間として長所がない、他の人より劣っていると思っている
    • 恥をかくかもしれないという理由で、危険を冒したり新しい活動にとりかかることに対して異常に慎重になる

回避性パーソナリティ障害の検査・診断

  • 診断を確定できるような、回避性パーソナリティ障害に特有の検査はない
  • 症状や周りの人の話を聞いたりすることで診断する

回避性パーソナリティ障害の治療法

  • 精神療法は有効であるが、治療者と治療同盟を結べるかどうかが重要
    • 医師との信頼感が形成されるにつれて自己主張ができるようになる
  • 集団療法では、拒絶されることに対する感受性の治療を行う
  • 行動療法では自己主張トレーニングを行う
    • 不安と抑うつに対して内服薬が有効である場合も多い

回避性パーソナリティ障害が含まれる病気

回避性パーソナリティ障害のタグ

からだ

回避性パーソナリティ障害に関わるからだの部位