しじょうちゅうしょう(ふぃらりあしょう)
糸状虫症(フィラリア症)
糸状虫に感染することで起こる病気であり、糸状虫には様々な種類があるが、通常バンクロフト糸状虫による感染のことを言う
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最終更新: 2017.12.06
糸状虫症(フィラリア症)の基礎知識
POINT 糸状虫症(フィラリア症)とは
糸状虫に感染することで起こる病気です。近年日本国内で発病する場合は、海外で感染して帰国後に発病したパターンになります。皮膚がむくんで皮膚が固くなることが主な症状になりますが、発熱や咳が出ることもあります。 血液検査を行って診断しますが、夜間になると血液中にミクロフィラリアが出現する性質があるため、検査は夜間に行います。治療には駆虫薬を用います。糸状虫症が心配な人や治療したい人は、感染症内科を受診して下さい。
糸状虫症(フィラリア症)について
- 糸状虫に感染することで起こる病気
- 糸状虫には様々な種類があるが、通常バンクロフト糸状虫による感染のことを言う
- 1980年代以降には日本では根絶されたため、海外で感染して帰国してから
発症 する輸入感染症 である- 主に熱帯や亜熱帯で、蚊に刺されることで感染する
糸状虫症(フィラリア症)の症状
- 潜伏期はおよそ1年程度
- リンパ管炎や
リンパ節 炎が起こる- 徐々に皮膚が
むくみ 、リンパ浮腫 や陰嚢水腫を起こす - 象皮症を起こす場合もある
- 徐々に皮膚が
- 発熱や咳など呼吸器症状が出ることがある
糸状虫症(フィラリア症)の検査・診断
- 血液検査
- 血中のミクロフィラリアの確認
- 夜に血中に出てくるという性質があるため、検査は夜間に行う必要がある
糸状虫症(フィラリア症)の治療法
駆虫薬 (スパトニン)で駆除を行う- リンパ管炎を起こしている場合は
抗菌薬 の治療も併用する - 象皮症にはマッサージや弾性包帯による対象療法を行う
- リンパ管炎を起こしている場合は
- 抗菌薬のドキシサイクリンも有効なことが多い