ゆにゅうきゃくしょうこうぐん
輸入脚症候群
胃切除手術の術後の合併症の1つ
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最終更新: 2018.08.29
輸入脚症候群の基礎知識
POINT 輸入脚症候群とは
胃切除や膵頭十二指腸切除の後には小腸を用いて食べ物の流れを作り変えます。作り変える際に用いた小腸の一部を輸入脚といいます。輸入脚に食べ物がたまることで、吐き気や嘔吐、腹痛などの症状が現れことを輸入脚症候群といいます。診察に加えて、画像検査(消化管造影検査やCT検査など)や血液検査を行い調べられます。症状が軽い場合には、1回の食事量を減らして食事回数を増やすことなどの食事療法を行います。症状が重い場合には、手術で輸入脚を作り直すことが検討されます。胃切除や膵頭十二指腸切除術の後に、吐き気や嘔吐、腹痛などの症状が現れた場合は、輸入脚症候群の可能性があります。手術を受けた医療機関で相談してください。
輸入脚症候群について
- 胃切除手術の術後の
合併症 の1つ- Billroth-II法やRoux-en-Y法による
消化管 再建術後の異常- Billroth-II法後の1%程度に起こる
- Roux-en-Y法後の0.68%程度に起こる
- 食べ物の流れを作り直した後、本来食べ物がたまるべきでない小腸に食べものが溜まってしまうことで起こる
- Billroth-II法やRoux-en-Y法による
- 食べ物が胃のほうに逆流して吐いてしまう
- 胆汁を含んだ嘔吐をする場合も含んでない場合もある
- 切除した部位の付近に
腫瘍 が再発していることによる症状 の可能性があるので、CT 検査などで状況を確認する必要がある
輸入脚症候群の症状
輸入脚症候群の検査・診断
- 画像検査
腹部単純X線検査 腹部CT検査
- 血液検査
輸入脚症候群の治療法
- 手術後すぐに起こる場合は緊急手術を行う
症状 が軽度であれば保存的治療 を行う- 1回あたりの食事量を減らす
- 暴飲、暴食をしない
黄疸