しゅさ
酒さ
顔面(特に鼻)が赤くなったり、小さな吹き出ものが出たりする病気。主に中年以降に生じる
6人の医師がチェック 35回の改訂 最終更新: 2022.06.27

酒さの基礎知識

POINT 酒さとは

顔面(特に鼻の周り)が赤くなったり、小さな吹きでものが出たりする病気です。中年以降の人によく見られ、日光や飲酒、ストレスなどが関係していると考えられています。問診と症状から診断が行われますが、ダニの感染が疑われる場合には顕微鏡で調べることもあります。特に症状がなければ、経過観察しますが、症状がひどい場合には塗り薬や飲み薬、手術によって治療を行うこともあります。酒さが心配な人は皮膚科を受診してください。

酒さについて

  • 顔面(特に鼻)が赤くなったり、小さな吹き出ものが出たりする病気
    • 主に中年以降に生じる
    • 数ヶ月以上にわったって続く皮膚の炎症による病気
  • 原因は明らかになっていない
    • 日光(紫外線)、ストレス、飲酒、香辛料などが関与していると考えられている

酒さの症状

  • 症状と部位によって、4種類に分類される
    • 第1度(紅斑性酒さ)
      • 鼻や頬が赤くなり、かゆみなどを感じることがある
      • 最初は一時的なものでも徐々に慢性化する
      • 毛細血管が拡がったり、フケのような粉(脂漏)がでる
      • 温度差や、飲酒によって症状は悪くなる
    • 第2度(酒さ様座瘡)
      • にきびに似た、赤いぽつぽつやがたまった皮膚病変が顔全体に広がる
    • 第3度(鼻瘤)
      • 広がっていたぽつぽつが密集してかたまる
      • とくに鼻に多く、みかんの皮のような肌になり鼻が凸凹に腫れる
      • 「赤鼻」の状態
    • 第4度
      • 眼に合併症角膜炎結膜炎虹彩炎強膜炎など)が出ている状態
      • 目のかゆみ、痛み、充血などが起こる

酒さの検査・診断

  • 経過の問診と症状から診断する
  • 毛包虫と呼ばれるダニの一種が原因となっていることもあり、確認のためダニがいないか顕微鏡検査を行うことがある

酒さの治療法

  • 症状が軽ければ経過観察する
  • 薬剤による治療
    • 内服のテトラサイクリン系抗生物質抗菌薬(ミノマイシン、ビブラマイシンなど)を使用すると改善することがある
    • 抗菌薬を含んだ塗布薬としてはロゼックスゲル(メトロニダゾール)がある
    • ステロイド軟膏や、免疫抑制剤の軟膏も併用することがある
  • 鼻にできるかたまりに対して、簡単な手術(皮膚を薄く削り取る)を行う場合もある

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からだ