らんそうせいそうせいせいぶんかいじょうしょう(しんせいはんいんよう)
卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)
生まれつき精巣と卵巣の両方があり、外生殖器も男女の中間型を呈する状態
5人の医師がチェック 15回の改訂 最終更新: 2022.05.30

卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)の基礎知識

POINT 卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)とは

精巣と卵巣の両方をもっており外性器も両方の形を備えた病気です。このため、自分自身もしくは両親が男女の性別をを選ぶことになります。染色体異常を原因とする病気で、性器の形の異常や外陰部が黒ずんでいること、思春期に二次性徴がみられないことなどをきっかけに発見されることもあり、思春期に診断されることもあります。治療はホルモンの補充を行い、どちらかの性別を選択して性器の形成術を行います。内科や小児科、泌尿器科で専門的な知識をもつ医師と相談し、性別の決定などをすることになります。

卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)について

  • 生まれつき精巣と卵巣の両方があり、外生殖器も男女の中間型を呈する状態
  • 性別を決める遺伝子の異常が原因となる
    • 染色体は女性型であるケースが6割
    • 疾患の発見は、新生児の段階で発見されることが多いが、第二次性徴の段階で診断されることもある

卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)の症状

  • 新生児の段階
    • 性器の形が通常と異なる
    • 性器が黒ずんでいる
  • 成長する過程は一定ではなく、人それぞれ異なった発育をする
  • 思春期になると男女両方の性徴がみられるが、男性的な性徴が強くでる場合もあれば、女性的な性徴が強く出る場合もある
    • 第2次性徴を迎えても、性器の発達は未熟であることがほとんど

卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)の検査・診断

  • 外性器の身体診察
  • 染色体検査

卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)の治療法

  • 社会的にどちらの性別かを選択し、その上で手術を行う
    • 必要とされる生殖器の形成術や性別と異なる生殖器を摘出する
    • 男児で小陰茎の場合には男性ホルモンテストステロン)を補充する治療を行うことがある
  • 本人がどちらの性を希望するのかという点が重要であり、慎重に治療方針は決める必要がある
  • 手術後は適切な性ホルモン補充療法を行う

卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)の経過と病院探しのポイント

卵巣精巣性性分化異常症(真性半陰陽)が心配な方

卵巣精巣性性分化異常症真性半陰陽)の診療は小児科や泌尿器科、内科などが協力して行われます。珍しい病気であり、染色体検査などの専門的な知識が必要となるので、大学病院などの高次の医療機関を受診してください。

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