がいじどうそんしょう
外耳道損傷
外耳道(耳の鼓膜より外側の部分)に傷が生じた状態
5人の医師がチェック 26回の改訂 最終更新: 2017.12.19

外耳道損傷の基礎知識

POINT 外耳道損傷とは

耳の穴から鼓膜までの範囲の外耳道に傷ができた状態です。原因の多くは耳かきによる傷で、その他に清潔でない耳栓や補聴器での傷、外耳道に異物が入って傷が付いた場合や、頭の外傷と一緒に起こることもあります。症状は耳の痛み、かゆみ、出血などです。鼓膜損傷を起こした場合は難聴を伴います。更に奥の聴こえの細胞のいる部分を損傷した場合は、耳鳴りやめまいを伴います。診断は耳の穴を診察して行い、必要に応じてCT検査やMRI検査を行います。治療は症状が軽ければ経過観察のみで、感染を起こしている場合は抗菌薬の点耳薬を使用します。外耳道を傷つけた場合で、難聴やめまい、耳鳴りがある場合は早めに耳鼻咽喉科に受診しましょう。

外耳道損傷について

  • 外耳道(耳の鼓膜より外側の部分)に傷が生じた状態
    • 原因の多くが耳かきによるもの
    • 不清潔な耳栓や補聴器を使用し続ける
    • 外耳道に異物が入り込んだ場合や、頭の外傷によって傷ができる場合もある
  • 急性外耳道炎合併したときの特徴
    • 痒みや痛みを生じる
    • 白色または黄色の耳だれ(耳の穴から出る
      • 耳だれは臭いがすることもある

外耳道損傷の症状

  • よくある症状
    • 耳が痛む
    • 耳が痒くなる
    • 傷がひどい場合は出血する
  • 傷への感染が起こると急性外耳道炎などに進行する
  • 鼓膜損傷合併している場合は聴力の低下が起きる
  • 耳鳴りや難聴、めまいがある場合は、内耳障害を伴っている可能性がある
    • 内耳とは聴こえや体の平衡感覚の細胞がいる部位
    • 内耳障害がある場合は、必ず医療機関にかかって診察してもらった方が良い

外耳道損傷の検査・診断

  • 耳の穴の中を覗く器具(耳鏡やオトスコープ)を使って外耳道や鼓膜を観察する
  • 内耳障害の症状(耳鳴り、難聴、めまい)が出た場合、CT検査・MRI検査や神経診察を行う必要がある

外耳道損傷の治療法

  • 症状が軽度であれば経過観察で自然に治るのを待つ
    • 感染による急性外耳道炎が起きていれば、抗菌薬点耳薬などを使用する
    • 炎症を抑える目的にステロイド薬の点耳薬を合わせて使用することがある

外耳道損傷のタグ

からだ

外耳道損傷に関わるからだの部位