わんしんけいそうそんしょう
腕神経そう損傷
事故や怪我、難産などで「腕神経そう」が損傷し、腕の運動の障害やしびれが出ている状態
8人の医師がチェック 28回の改訂 最終更新: 2017.12.06

腕神経そう損傷の基礎知識

腕神経そう損傷について

  • 「腕神経そう」が損傷し、腕の運動の麻痺やしびれが出ている状態
    • 腕神経そうとは、脇の下の奥にある脊髄から出た太い神経が腕に行くときの通り道
    • 腕を動かすための命令や、腕の感覚の情報を伝える役割をしている
  • 主な原因
    • 事故などにより、首と肩が異常に引き伸ばされることによって起こることが多い
      ・オートバイ転倒事故やスキーの事故、機械への腕の引きこまれ事故などによって起こる
    • 骨の異常(鎖骨骨折肩関節脱臼、上腕骨骨折など)でも起こる
    • お産時に、難産で首や腕が強く引っ張られれて起こることもある
      分娩麻痺の一種
  • 損傷の程度によって症状や治療方法が変わる
    • 太い神経(神経根)が引っ張られて脊髄からちぎれてしまった状態(引き抜き損傷)では重症となる

腕神経そう損傷の症状

  • 損傷した部位や程度によって症状は変わる
  • 症状の例
    • 運動麻痺の症状
      ・力が入らず、腕が上がらない
      ・肘を曲げる力が弱い
      ・指に力が入らない
    • 感覚麻痺の症状
      ・腕や指のしびれ
    • 生まれた後の新生児が腕を動かさない
  • 重症になるとまぶたが落ちる(眼瞼下垂)など自律神経の障害(ホルネル徴候)が出ることがある

腕神経そう損傷の検査・診断

  • 症状や受傷の状況から腕神経そう損傷が疑われ、画像検査や神経学的検査によって診断される
  • 画像検査
    • レントゲン検査:鎖骨や肩の骨の状態を検査
    • MRI:実際の神経に状態を詳しく検査する
  • 神経学的検査
    • 麻痺している筋肉や感覚の部位を詳しく調べて、損傷している部位を詳しく調べる

腕神経そう損傷の治療法

  • 損傷の部位や程度によって治療方法が変わる
    • 自然回復が見込める場合は安静にして自然回復を待つ
    • 損傷の程度が強く自然回復が見込めなければ手術を行う
  • 手術治療
    • 神経修復により回復が見込めれば神経移植術を行う(もとの神経を修復する)
    • 修復だけでは回復の見込みがなければ、神経移行術を行う
      ・肋骨の神経などを取ってきてつなぎ合わせる
  • 神経機能の回復の見込みが低い場合、関節を固定したり、正常に動く筋肉を肩や肘などに移行する手術を行うことがある
  • 分娩麻痺の場合は自然回復をする場合が多いが、麻痺が残る場合は学童期に手術を行うことがある
  • 手術を行わなかった場合(保存療法
    • リハビリテーション
    • 関節拘縮予防
    • 障害されていない筋肉(残存筋)強化訓練
    • 装具の使用
    • ビタミンB12の内服

腕神経そう損傷が含まれる病気

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