でんせんせいのうかしん(とびひ)
伝染性膿痂疹(とびひ)
細菌が皮膚に感染することでできる、水ぶくれやかさぶたが飛び火(とびひ)のように広がる病気
7人の医師がチェック
92回の改訂
最終更新: 2017.12.06
伝染性膿痂疹(とびひ)の基礎知識
POINT 伝染性膿痂疹(とびひ)とは
伝染性膿痂疹は細菌が皮膚に感染することでできる、水ぶくれやかさぶたのことです。黄色ブドウ球菌やA群β溶連菌の作る外毒素が原因となって症状が起こります。アトピー性皮膚炎など元々皮膚が荒れている人に起こりやすいです。主な症状は皮膚の水ぶくれやかさぶたですが、ときどき痒みや痛みを伴うことがあります。また、触ったりかいたりすることで症状が広がります。 皮膚の症状と背景から総合的に診断します。必要に応じて細菌検査や血液感染を行う場合もあります。治療には抗菌薬を用いますが、患部をきれいに保つことも重要です。伝染性膿痂疹が心配な人や治療したい人は、皮膚科や感染症内科を受診して下さい。
伝染性膿痂疹(とびひ)について
伝染性膿痂疹(とびひ)の症状
- 水ぶくれや
びらん 、かさぶたが勝手にできてくる - かいたり触ったりすることで症状が広がる
伝染性膿痂疹(とびひ)の検査・診断
- 特徴的な皮膚の症状から診断する
細菌検査 :菌の有無を調べるびらん や水ぶくれから培養検査 で細菌 の種類を調べる
- 血液検査:必要に応じて
炎症 の程度を確認する- 連鎖球菌に対する
抗体 (ASO、ASK)の上昇がないかを調べる
- 連鎖球菌に対する
伝染性膿痂疹(とびひ)の治療法
伝染性膿痂疹(とびひ)に関連する治療薬
キノロン系外用抗菌薬
- アクネ菌やブドウ球菌などの細菌への抗菌作用により、尋常性ざ瘡(ニキビ)や表在性皮膚感染症を治療する薬
- ニキビはアクネ菌などの細菌が、また伝染性膿痂疹(とびひ)などの表在性皮膚感染症はブドウ球菌などの細菌が皮膚症状をおこす原因の一つになる
- 細菌の増殖には遺伝情報をもつDNAの複製が必要となる
- キノロン系抗菌薬はDNA複製に必要な酵素を阻害することで抗菌作用をあらわす