腸重積の治療について
腸重積は腸の一部が肛門側に引きずり込まれて、腸と腸が重なってしまう病気です。腸重積を起こした人の8割以上が2歳以下の子どもです。腸重積は治療でよくなることが多いですが、治療をしないでいると、ときに腸に穴があいて危険な状態になります。子どもの腸重積の治療には高圧浣腸や手術があります。
1. 高圧浣腸による腸重積の治療
子どもの腸重積の治療でもっともよく行われるのが「高圧浣腸」です。肛門にチューブを挿入し、空気または生理食塩水を肛門から注入し、腸をふくらませることで腸の重なりを治します。腸に穴があいている人は高圧浣腸ではなく手術が必要です。
高圧浣腸について知っておいて欲しいこと
腸重積が進行して重症化すると、腸に穴が空いて危険な状態になります。短時間で進行することもあるので、腸重積だとわかったら一刻も早く治療を始めなくてはなりません。
一方、治療としてよく行われる高圧浣腸では、ごくまれに腸に穴が開く
腸重積が進行して腸に穴があくことを防ぐために、腸に穴があくかもしれない治療をしないといけないというのは矛盾することに聞こえるかもしれませんが、メリットとデメリットを考えて、メリットが上回るときは治療に踏み込むことが必要です。
2. 手術による腸重積の治療

重症の腸重積ではときに手術が必要になることがあります。手術では、お腹を切って重なっている腸を引き出し、腸の重なりを治します。腸に穴があいて大きく損傷しているときは腸を切除してつなぎ合わせます。また、お腹の中にばらまかられてしまった便や
腸重積では速やかに治療を開始することが肝心です。そのため、手術が必要と判断されたら、保護者の人はお医者さんから早い決断を求められることがあります。
手術が勧められる人とは
症状や採血、画像検査などから、腸に穴があいていることが予測された人は、高圧浣腸をせずに手術が提案されます。また、高圧浣腸をしても腸重積が改善されなかった子どもにも腸の重なりを治す手術ことが必要です。また、症状が出はじめてから数日が経過している子どもでは、高圧浣腸によって腸に穴があく可能性が高いといわれているので、高圧浣腸をしないで手術を提案されることがあります。
手術による合併症について
手術によって出血や傷口の感染、腸閉塞などの合併症が起こることがあります。また、あまりないことですが、腸が大きく損傷している人には、人工肛門が一時的に作られることもあります。お医者さんから合併症の説明があると不安になるものですが、重症の腸重積には開腹手術が有効な治療方法です。