たんのうてきしゅつごしょうこうぐん
胆のう摘出後症候群
胆嚢を手術で摘出したにも関わらず、胆石発作のような痛みや吐き気などの症状が出る状態のこと
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最終更新: 2018.08.21
胆のう摘出後症候群の基礎知識
POINT 胆のう摘出後症候群とは
胆のうを摘出したにも関わらず胆石発作に似た腹痛や吐き気などが現れる状態のことです。胆石が残っていることや胆管が細くなっていること、慢性膵炎などの原因が隠れていることもありますが、原因がわからないこともあります。血液検査や画像検査(腹部超音波検査や腹部CT検査、MRCPなど)を用いて診断が行なわれます。原因が明らかな場合は、それぞれに応じた治療が行なわれます。具体的には手術や内視鏡治療などです。原因が明らかではない場合は、胆道運動異常症に準じて、食事療法や薬物療法が行なわれ、それでも症状が改善しない場合には心理療法などが用いられます。胆石などで胆嚢を摘出した後にも腹痛や吐き気など続く場合には胆嚢摘出後症候群の可能性があります。手術をした病院などで詳しく調べてもらってください。
胆のう摘出後症候群について
胆のう摘出後症候群の症状
- 主な症状
- 上腹部の痛み
- 発熱
- 吐き気
- まれな症状
- 便秘
- 下痢
- 腹部の圧迫感や膨張
胆のう摘出後症候群の検査・診断
- 血液検査:血液の成分から胆のうの異常などを調べる
- 画像検査:胆汁の流れや胃や腸に異常がないかなどを調べる
腹部超音波検査 腹部CT検査 MRI 検査
胆のう摘出後症候群の治療法
- 原因によって治療が異なる
- 薬物療法:胆汁の流れを良くする薬剤(ウルソデオキシコール酸など)を使用することが多い
胆管 が狭窄している場合は再手術も検討される