しんきんせいかんせつえん
真菌性関節炎
真菌が関節で感染し、炎症を起こした状態。傷口や尿路、口などから入った真菌が、血液・リンパを介して関節に行き、関節内に感染する
6人の医師がチェック 71回の改訂 最終更新: 2022.03.11

真菌性関節炎の基礎知識

POINT 真菌性関節炎とは

真菌(カビ)が関節で感染を起こした状態です。幼児や高齢者に多い病気です。主な症状は関節の腫れや痛み、熱感になります。病気の治療に難渋すると関節が破壊されてしまうため、診断がつけばすぐに治療に入ります。血液検査や画像検査(レントゲン検査、CT検査、シンチグラフィなど)を行い、関節液を採取してその中に真菌がいるかどうかで診断が確定します。抗真菌薬を用いたり感染している関節を手術できれいにしたりして治療します。場合によっては関節を切除して人工関節への入れ替えも行います。真菌性関節炎が心配な人や治療したい人は、整形外科や感染症内科を受診して下さい。

真菌性関節炎について

  • 関節が真菌に感染し、炎症を起こした状態
    • 傷口や尿路、口などから入った真菌が血液やリンパを介して関節に行き、関節内で感染し、炎症を引き起こす
  • 幼児や高齢者に多い

真菌性関節炎の症状

  • 主な症状
    • 関節の痛み
    • 関節の腫れ
    • 関節が熱をもつ
  • 関節内での炎症で、骨が溶け出して骨同士がくっついてしまう「強直」と呼ばれる症状が出ることもある

真菌性関節炎の検査・診断

  • 画像検査:関節の状態を調べる
    • レントゲン検査
    • CT検査
    • MRI検査
  • 血液検査:真菌に感染しているかを培養して調べる
  • 骨シンチグラフィ:骨の変化を調べる
  • 関節穿刺:関節に注射をして培養検査にかけて真菌の特定を行う

真菌性関節炎の治療法

  • 保存療法:感染の程度が軽かった場合に装具などをつけて固定し、安静にする
  • 薬物治療:抗真菌薬の内服
  • 手術
    • 人工関節置換術:重症な場合、人工で作られた関節に入れ替える
    • 関節鏡下郭清術:関節の中に溜まっているみを取り除き、管(ドレーン)を入れて膿みを取り出す
  • リハビリテーション:保存療法や手術後に関節の働きを一部改善することができる

真菌性関節炎のタグ

真菌性関節炎に関わるからだの部位