しんじゅしゅせいちゅうじえん
真珠腫性中耳炎
鼓膜の奥(中耳)に細菌が繁殖する中耳炎を繰り返すうちに、耳にしこりができ、それが周囲にある骨を破壊しながら大きくなる病気
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最終更新: 2017.12.06
真珠腫性中耳炎の基礎知識
POINT 真珠腫性中耳炎とは
真珠腫性中耳炎は鼓膜の奥に、周囲の骨を溶かしながら大きくなる真珠腫ができる病気です。生まれつきの場合と、中耳炎などを繰り返してできる場合があります。先天性の場合は無症状で、健診で指摘されることがあります。主な症状は難聴で、感染した場合は痛みや耳だれがでます。進行すると、めまいや耳鳴り、髄膜炎や脳膿瘍になります。診断は鼓膜を観察することと、聴力検査、周囲への広がりの評価にCT検査やMRI検査を行います。治療はまず耳の中の汚れを取り除き、きれいな状態にすることで進行を防ぎます。根治的には手術で真珠腫を取り除きます。再発することがあるため、定期通院が不可欠で、再手術が必要なこともあります。治療は耳鼻咽喉科で行います。
真珠腫性中耳炎について
真珠腫性中耳炎の症状
- 聴力の低下(難聴)
- 耳だれ(耳から
膿 が出る) - 耳閉感
- めまい
真珠腫性中耳炎の検査・診断
- 耳鏡検査:鼓膜の外側から
中耳 を観察する CT 、レントゲン (X線 )検査:中耳炎による骨の状態や病変 の広がりの有無を調べる
真珠腫性中耳炎の治療法
保存療法 - 耳の中の
膿 やよごれを取り除き、きれいな状態にする 細菌 感染がある場合、抗菌薬 (抗生物質 )を用いて治療する
- 耳の中の
- 手術
- 鼓室形成術:
炎症 が起こったことで崩れた鼓室(鼓膜の中)を形成する
- 鼓室形成術:
- 手術によって症状は軽快するが、後遺症として耳鳴りや難聴が残ることもある